一般社団法人ネット情報信頼性機構では、インターネット上の情報において、ナッジ、スラッジに対して、行動経済学、情報民主主義の名のもと、情報弱者が困らない社会にしようと提案しています。
2024年11月6日(水)の日本IGFにおいても、当協会でセッションを持ち、パネルディスカッションを行います。
スラッジ情報及び偽・誤情報に対応する資する取組について
ナッジ、スラッジに関して、簡潔にまとめると以下の通りです。
- ナッジ:情報の信憑性があり、信じて良い所
- スラッジ:情報の信憑性に問題がある、もしくは情報の隠匿や情報弱者に対して、情報戦で悪意ある行為をしている所
11月9日から始まるICANNミーティングに参加する事になりました。
その際。トルコのイスタンブールへ行くための航空券を予約した際に、スラッジなウェブサイトに遭遇しました。
具体的には、以下の流れです。
- Skyscannerで、価格比較画面では、160,354円と出ていた航空券に決めました
- 予約サイトは、一番メジャーなExpediaを選択。他社も数千円の違いはあるが、ほぼ同じ価格
- Expediaの予約画面で、160,354円で確認画面を見る
- 最終予約画面で、お支払いボタンが出る画面で、185,440円と価格が異なる表示の警告が出る
- 数万円異なるが、同行者がおり、今更旅程を変更したくない、探すのが大変なので、そのまま予約
と言う形です。
3~5番の人間の心理を突いて、足元見た航空券を予約させようと言う算段です。
私個人は、ITリテラシーは、かなり高いと自負していますが、5番の問題もあり、結局情報戦において、負けてしまい、予約完了としました。
今回、長距離移動のため、プレミアムエコノミークラスで移動する事となっています。
中国東方航空のウェブサイト上で、座席指定を行いましたが、座席指定済みの先客は2名のみで、3番目の私が座席指定を行いました。
先客2名は、夫婦など2名のグループと思われます。
ここで、直前に航空券の予約が多く入り、航空券の値段が上がったとは考えづらいです。
それも、2週間ほど、この航空券にしようと思い、ずっと監視していた航空券がです。
少なくとも、8席×4列=32席が、ほとんど埋まっていない状況で、航空会社が価格を吊り上げる要素がありません。
スクリーンショットを取り損ねておりますが、Expediaの価格が上がった時点で、他の「Mytrip」や「Trip.com」の価格も再チェックしました。
どういう訳か、他2社も同様に3万円近く値上げされていました。
気になったため、他のPCで別のネットワーク/IPアドレスのPCで、確認してみましたが、やはり値上がりの状態でした。
ロジック、システム的な吊り上げが行われていると、感じました。
断定できる証拠はありませんが、スラッジであると言えるでしょう。
スラッジ事例(Skyscanner10月10日のチケット代)
10月10日時点のSkyscannerでの検索結果になります。
上海浦東空港で乗り継ぎの便になります。
スラッジ事例(Skyscanner11月3日のチケット代)
11月3日時点のSkyscannerでの検索結果になります。
上海空港で別の空港へ陸路で移動するチケットしか無くなっているので、純粋な比較は出来ません。
浦東から虹橋へ移動が強いられている航空券のみ残っていました。
成田から羽田空港で鉄道で移動するのと同じ形です。
スラッジ事例(Expedia予約画面)
上部の警告で、「運賃タイプの異なるフライトが選択されています」が表示されています。
これは、羽田空港~上海浦東空港まで、四川航空のエコノミークラス、上海浦東空港からイスタンブール空港までプレミアムエコノミークラスを指定しているためです。
厳密には、羽田空港~上海浦東空港までの間は、エコノミークラスとビジネスクラスしか存在せず、プレミアムエコノミークラスが存在しないためです。
スラッジ事例(Expedia予約確認画面)
最終確認、予約、お支払い画面で、スラッジな警告な出ました。
「ご注意:検索結果の料金と異なる価格が表示されています。航空券の料金が\160,354円から\185,440円に変更されました。このまま手続きを進めるか、上記で他の航空券を検索することもできます。」と表示されています。
中国東方航空座席指定画面、埋まっている座席は3席(2024年10月29日時点)
私が3席目に座席指定を行ったときのスクリーンショット。
中国東方航空座席指定画面、埋まっている座席は4席(2024年11月3日時点)
4席目隣に同行者が座席指定を行ったスクリーンショット。
まだ、32席-4席で、28席も空いています。
更新履歴
第1稿投稿 2024年11月3日 18時50分(記事コンテンツアップ)