TTIGF 2018(第2回トリニダード・トバゴ・インターネットガバナンスフォーラム) 詳報 — 議事録ダイジェストと3行まとめ

Trinidad IGF 2018 ポートオブスペイン — サムネイル

3行まとめ

Trinidad IGF 2018 ポートオブスペイン — 3行まとめ

  1. 2018年1月26日、第2回TTIGFが「Shape Your Digital Future(自分たちのデジタルな未来をかたちづくれ)」をテーマにトリニダード・トバゴ商工会議所で開かれました。オンライン参加も併用されています。
  2. 基調講演は英連邦電気通信機構(CTO)のショラ・テイラー事務総長。パネルはデジタル金融サービス、オンラインのジェンダー活動、ブロックチェーンの3本で、恒例のオープンフォーラムが続きました。
  3. フィンテックとブロックチェーンを2018年初頭に正面から扱った議題選定は、カリブの金融包摂論議の早い反映です。商工会議所という会場も「ビジネス側を巻き込む」2年目の戦略を物語ります。

こんにちは、中澤です。この記事は TTIGF 2018(第2回トリニダード・トバゴ・インターネットガバナンスフォーラム) を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。

大会の基本情報(公式発表より)

Trinidad IGF 2018 ポートオブスペイン — 大会 基本情報

項目 内容
正式名称 TTIGF 2018(第2回トリニダード・トバゴ・インターネットガバナンスフォーラム)
会期 2018-01-26
会場 トリニダード・トバゴ商工会議所(ポートオブスペイン近郊ウェストムーリングス)・オンライン参加併用(会場の商工会議所はポートオブスペイン隣接のウェストムーリングス地区に所在。カタログの「Port of Spain」は都市圏表記)
テーマ 地域の共通課題
主催 トリニダード・トバゴ多部門諮問グループ(TTMAG)
成果文書 テーマ「Shape Your Digital Future」の下、基調講演+3パネル+オープンフォーラムを実施。動画・写真・公式報告書を公開

(出典: 文末の出典一覧を参照)

ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)

Trinidad IGF 2018 ポートオブスペイン — 議論の見取り図

現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。

1. デジタル金融とブロックチェーン — 商工会議所で問うた金融包摂

取り上げたセッション: パネル「デジタル金融サービス」「ブロックチェーン」

  • 3パネルのうち2本を金融技術(デジタル金融サービス・ブロックチェーン)に充て、現金依存の強いカリブ経済でのデジタル決済と分散台帳の可能性を扱いました [1]
  • 会場を商工会議所に置いたことで、初回のホテル開催に比べビジネスセクターの動員が制度化されました [1]
  • この議題系は後年のTTIGF(2025年の「デジタルトランスフォーメーションと金融包摂」パネルなど)まで続く系列の縦糸になりました [1]

2. オンラインのジェンダー活動 — 2018年1月の早い一手

取り上げたセッション: パネル「Gender Activism Online」

  • #MeToo運動が世界に広がった直後の2018年1月に、オンラインのジェンダー活動を国別IGFの独立パネルに立てました [1]
  • デジタル空間での活動・動員とそれに伴うリスク(ハラスメント等)の両面を扱う枠組みで、カリブの国内IGFとしては先駆的な議題設定です [1]
  • 基調講演では英連邦電気通信機構(CTO)のショラ・テイラー事務総長が、英連邦諸国のICT政策文脈から小国のデジタル戦略を論じました [1]

3. 回次の正確な記録 — 第2回であって初開催ではない

取り上げたセッション: 系列史上の位置づけ

  • TTIGFの初開催は2017年1月26日(マリオット、ポートオブスペイン)で、公式報告書が「英語圏カリブ初の国別IGF」と明記しています。2018年大会は第2回です [2][1][3]
  • 毎年1月開催・「パネル+オープンフォーラム+記録完全公開」という型を2年連続で維持し、年次系列としての信頼性を確立しました [2][1][3]
  • 動画(YouTube)・写真(Flickr)・報告書という三点セットの公開も初回から継続されました [2][1][3]

3分ショートトーク — よくある疑問に答えます

Q. テーマの意味は?

A. 「Shape Your Digital Future」、つまり「受け身でなく自分たちで未来を設計しよう」という呼びかけです。金融サービスのデジタル化やブロックチェーンといった「これから来るもの」を市民が先回りして議論する構成でした。

Q. 面白い議題は?

A. オンラインのジェンダー活動を独立パネルにした点です。#MeTooが世界に広がった直後のタイミングで、デジタル空間での活動と、それに伴うハラスメントのリスクを国別IGFで扱いました。

Q. 日本に関係ある?

A. キャッシュレス化と金融包摂は日本でも同時期に政策課題になりました。商工会議所を会場にしてビジネス層を巻き込む運営は、日本のIGF活動の企業参加を考えるヒントになります。

Trinidad IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)

Trinidad IGF 2018 ポートオブスペイン — Trinidad IGFの位置づけ

Trinidad IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。

日本の私たちへの影響

この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2018年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。

出典・参考資料

  1. Trinidad and Tobago Internet Governance Forum 2018(公式ページ: 日付・会場・テーマ・基調・3パネル・記録リンク) — TTIGF (igf.tt)(参照: 2026-07-23)
  2. 2017 TTIGF Meeting Report(第1回=2017年1月26日の公式報告書。2018年=第2回の傍証) — TTMAG / TTIGF (igf.tt)(参照: 2026-07-23)
  3. TTIGF 公式サイト(2017年以降の年次開催アーカイブ) — TTIGF (igf.tt)(参照: 2026-07-23)
  4. Iniciativas de gobernanza — 国別イニシアチブ一覧 — LACIGF事務局 (lacigf.org)(参照: 2026-07-23)

※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。


関連リンク

更新履歴

第1稿投稿 2026年8月8日 21時34分(記事コンテンツアップ)

— 中澤祐樹