3行まとめ
- 2021年11月13〜14日、アテネ大学情報通信学部でギリシャ初の国内IGF「IGF Greece 2021」が開かれ、800名超が無料で参加しました(ハイブリッド開催・登壇者35名)。
- 「ギリシャのインターネットは誰が統治するのか」を主題に、セキュリティ、アクセシビリティ、個人データ保護、国と企業のデジタル変革、循環経済とe-waste、AIを議論しました。
- 市民団体主導・大学開催・無料参加という草の根型の国内IGF立ち上げ例で、後にリブランドする同系列の原点として押さえておきたい大会です。
こんにちは、中澤です。この記事は 第1回 ギリシャ・インターネットガバナンスフォーラム(IGF Greece 2021) を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。
大会の基本情報(公式発表より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 第1回 ギリシャ・インターネットガバナンスフォーラム(IGF Greece 2021) |
| 会期 | 2021-11-13 〜 2021-11-14(国連IGFのNRIページは「2021年10月2〜3日に初回年次会合を開催する」と告知していたが、実際の開催は11月13〜14日(アテネ大学・TEE・Papakiの各記録が一致。一部大学告知は12〜14日と表記)。10月の日程は延期されたとみられる) |
| 会場 | アテネ大学(NKUA)情報通信学部(アテネ)。ハイブリッド開催(ライブ配信併用) |
| テーマ | 「2021年のギリシャで、インターネットは誰が・どう統治しているのか」 |
| 参加者 | 800(800名超が無料参加(スポンサー企業Papakiの事後報告)。登壇者35名・ワークショップ8本(ギリシャ技術会議所TEEの案内)) |
| 主催 | Institute for the Internet and the Just Society(主催)。デジタルガバナンス省・アテネ市・国連の後援、EURid・ISOC・ICANNの支援 |
(出典: 文末の出典一覧を参照)
ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)
現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。
1. 誰がネットを統治するのか — 初回会合の設計思想
取り上げたセッション: 全体テーマ(2日間・8ワークショップ)
- 「誰もが参加できる革新的な対話プラットフォーム」を掲げ、学術・技術・企業・政府・市民社会のバランス代表でパネルを構成した [2][3]
- インターネットの多元性・アクセシビリティ・規制のあり方が正面から議論された [2][3]
2. 個人データ保護とセキュリティ — 市民目線の入門から
取り上げたセッション: セキュリティ・データ保護関連セッション
- インターネットのセキュリティと個人データ保護が2日間の主要テーマに据えられた(Papaki事後報告) [4]
- 800名超の無料参加という規模は、専門家会議ではなく市民向け公開対話として設計されたことを示す [4]
3. 循環経済とe-waste — 環境をIGF議題に
取り上げたセッション: 循環経済・電子廃棄物セッション
- 電子廃棄物の管理と循環経済が、AIや国家のデジタル変革と並ぶ柱として扱われた [4]
- 国内IGFの初回から環境負荷を正式議題に置いた点は2021年時点では先進的 [4]
4. 実践ワークショップ — アイデアをオンラインに載せるまで
取り上げたセッション: ワークショップ「From Concept to Implementation: How to Get Your Idea Online」ほか計8本(エシカルハッキング、偽情報対策など)
- ドメイン名の選び方からホスティング・サイト構築までを扱う実務ワークショップに、EURidやレジストラPapaki、ISOC系の実務家が登壇(Homo Digitalis会長エルピダ・ヴァンヴァカ氏も参加) [3][4]
- エシカルハッキングや偽情報対策のワークショップが並び、講義型でなく参加型の設計だった [3][4]
3分ショートトーク — よくある疑問に答えます
Q. 何が新しかったの?
A. ギリシャで初めての国内版IGFだったことです。2021年11月にアテネ大学で開かれ、800人以上が無料で参加しました。主催は市民団体で、政府と国連が後援に回る草の根型でした。
Q. 何を話したの?
A. 「ギリシャのネットは誰が統治しているのか」という問いを軸に、セキュリティ、データ保護、AI、さらに電子廃棄物と循環経済まで扱いました。エシカルハッキングなど実践ワークショップも8本ありました。
Q. 日本に関係ある?
A. 国内IGFを大学会場・無料・市民団体主導で立ち上げるモデルとして参考になります。日本のIGF活動が裾野を広げるときのヒントが詰まっています。
Greece IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)
Greece IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。
日本の私たちへの影響
この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2021年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。
出典・参考資料
- Greece IGF(NRI公式ページ。初回年次会合の告知) — 国連IGF事務局 (UN IGF Secretariat)(参照: 2026-07-23)
- Internet Governance Forum Greece(開催告知) — アテネ大学(NKUA)情報通信学部(参照: 2026-07-23)
- Internet Governance Forum – IGF Greece(イベント案内) — ギリシャ技術会議所(TEE)(参照: 2026-07-23)
- Papaki sponsored the 1st IGF Greece(事後報告) — Papaki(ギリシャのドメインレジストラ)(参照: 2026-07-23)
- IGF Greece 2021 | Day 1(初日の記録映像) — IGF Greece(YouTube)(参照: 2026-07-23)
※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。
関連リンク
- IGF公式(リージョナル/ナショナル一覧): https://www.intgovforum.org/en/content/national-and-regional-igf-initiatives
- 日本IGF: https://japanigf.jp/
- 参考:中澤祐樹ブログ https://nkzw.jp/category/igf/
更新履歴
第1稿投稿 2026年8月6日 13時52分(記事コンテンツアップ)
— 中澤祐樹

