IGF 2025 オスロ大会レポート — 5日間でどんな話し合いがされた?全体動向まとめ

IGF 2025 オスロ — サムネイル

こんにちは、中澤です。

「IGFって毎年やってるらしいけど、結局今年は何の話をしてたの?」——そんな、ふんわりした疑問にまず答えるのがこの記事です。2025年6月にノルウェー・リレストロームで開かれたIGF 2025(IGFは20周年)。100を超えるセッションで、今のインターネットで起きていることの "流行" と "課題" が一気に並びました。

この記事は個別セッションの深掘り記事ではなく、「5日間でどんな話題が多かったか」 を一般の方むけにやさしくまとめた全体レポートです。

会場の雰囲気(公式写真より)

IGF 2025 オスロ — IGF 2025 Oslo 会場・公式
引用元: IGF 2025 Oslo(Diplo / Digital Watch Observatory より)

※ IGFは国連主催の開かれた会議で、公式メディアは報道・教育目的での引用が認められています。出典を明記しています。

今年の大会を一言で言うと

IGF 2025 オスロ — IGF 2025 を一言で

今年のテーマは 「Building Digital Governance Together(みんなでデジタルの仕組みを作ろう)」。 "Together(いっしょに)" がキーワードで、「国同士」だけでなく 「企業と市民、大人と若者、先進国と新興国」 みたいに、立場の違う人が同じ部屋で話すことに重きが置かれました。

20周年という節目もあって、「IGFってこれからも必要か?」という根本の話から、「AIを国際的にどう監督するか」というホットな話まで、幅広く議論されています。

5日間でよく話題に出たテーマ ベスト5

IGF 2025 オスロ — 頻出トピックTOP5

セッション数と議論の熱量で見たとき、2025年オスロ大会でとくに多く取り上げられていたテーマは次の5つです。

  1. AIガバナンス — 生成AIの広がりを世界としてどう監督するか
  2. 海底ケーブルの安全 — 世界のネット通信の99%が通る "見えないインフラ" の守り方
  3. 情報の完全性 — フェイクニュースや偽情報から民主主義をどう守るか
  4. デジタル格差 — インターネットにアクセスできない人をどう減らすか
  5. 若者の参加 — ネットの未来を決める場に、次世代の声をどう入れるか

AIは去年からずっと注目されていますが、2025年はとくに 「国連主導の国際科学パネル」 をどう作るかで白熱しました。

今年ならではのトレンド — 3つの変化

IGF 2025 オスロ — 2025年ならではの変化

去年までと比べて、2025年にはっきり変わった点を3つ挙げます。

  • 変化① GDC(グローバルデジタルコンパクト)の実行が現実課題に。去年合意したルールを、誰がどう動かすかが問われた
  • 変化② 海底ケーブルの議論が急増。ケーブル切断事件が続いたことを背景に、技術よりも「国際協力の仕組み」に焦点
  • 変化③ 若者専用セッションが拡大。従来のユースIGFに加え、メインセッションで若者発言枠が増えた

日本からの参加はどうだった?

IGF 2025 オスロ — 日本からの参加

日本からはJPNIC、総務省、研究者、企業、若者グループなどが参加しました。日本発のセッションでは 「児童性的画像(CSAM)と生成AI」「違法オンラインカジノ対策」 が取り上げられ、国内の深刻な課題が世界へ発信されました(これらは個別記事で詳しく紹介します)。

ただ、他の先進国と比べると 日本の若者参加は依然として少ない。英語の壁やビザ・旅費の問題もありますが、オンライン参加という手段は整っているので、「見るだけ」から始められます。

私たちに関係あるのはどの議論?

IGF 2025 オスロ — 一般ユーザーへの影響マップ

IGF 2025で話し合われた内容のうち、「日本に住んでインターネットを使う一般の人」に身近に関係する ものを並べるとこうなります。

IGFの議論 あなたに届く形
AIガバナンス 生成AIアプリの機能制限・表示ルール
情報の完全性 SNSでの偽情報ラベリング強化
海底ケーブル 国際通信料金・通信の安定性
デジタル格差 地方の5G・光回線の拡充
子どもの安全 SNSでの年齢確認・閲覧制限の強化

どれも数年以内に、あなたが使うアプリの規約や機能の変化として目に見える形で現れます

まとめ — 次の大会を待つあいだに

IGF 2025 オスロ — 次のアクション

IGF 2025 オスロ大会は、20周年の節目にふさわしく 「IGF自身のあり方」を問い直す大会 でもありました。次のIGFは2026年開催予定。その間に日本IGFや AprIGFなどの地域イベントで、ほぼ同じテーマが先に議論されます。

日本IGF支援機構では、当サイトで個別セッションの深掘り記事を順次公開していきます。まずは興味のあるテーマから1記事読んでみてください。「おや、自分にも関係あるかも」と思えたら、それがあなたのIGFデビューです。


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更新履歴

第1稿投稿 2026年4月30日 15時54分(記事コンテンツアップ)

— 中澤祐樹