3行まとめ
- 2025年11月3〜4日、アルゼンチンのコルドバ国立大学で第10回Youth LACIGFが開かれました。2016年サンホセでの発足から10年の節目を、16カ国164人・22セッションのハイブリッド開催で刻みました。
- 議題はAIの倫理と規制、人権とデジタル政策、信頼・プライバシー・サイバーセキュリティ、包摂とデジタル格差、そしてデジタルアクティビズムの5本柱。先住民コミュニティの接続格差、AIとジェンダー公平、選挙と偽情報などが具体的に扱われました。
- プログラムの骨格を5〜6月の公募プロセス(88人参加)で若者自身が決め、4言語配信で記録も公開する運営は、10年で成熟した若者自治の姿です。次回2026年はブラジル・フォルタレザに渡ります。
こんにちは、中澤です。この記事は Youth LACIGF 2025 を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。
大会の基本情報(公式発表より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Youth LACIGF 2025 |
| 回次 | 第10回(発足10年の節目) |
| 会期 | 2025-11-03 〜 2025-11-04 |
| 会場 | コルドバ国立大学 精密・物理・自然科学部 CONICET講堂(ベレス・サルスフィエルド通り1611、コルドバ、アルゼンチン)・ハイブリッド開催 |
| テーマ | 地域の共通課題 |
| 参加者 | 164人(16カ国)、22セッション。2025年5〜6月の議題公募プロセスには域内の88人が参加 |
| 言語 | ウェブキャストはスペイン語・英語・フランス語・ポルトガル語の4言語で配信・録画公開(ISOC Live) |
| 主催 | Youth LACIGF組織委員会。コルドバ国立大学が会場ホスト。プラチナスポンサー:Internet Society Foundation。協力:LACNIC、Hiperderechoほか |
| 次回 | 第11回(2026年)はブラジル・フォルタレザで11月3〜4日にハイブリッド開催予定 |
(出典: 文末の出典一覧を参照)
ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)
現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。
1. 10年目の到達点 — サンホセの前日イベントからコルドバの2日間大会へ
取り上げたセッション: 第10回Youth LACIGF全体(11月3〜4日、コルドバ国立大学CONICET講堂)
- 2016年に77人・1日で始まった系列は、10回目で164人・16カ国・22セッションの2日間大会になり、会場も国立大学の理学部講堂という学術拠点に定着しました [1][3][4]
- 公式サイトは会合を「ラテンアメリカ・カリブの若者たちがインターネットの未来について対話し、提案し、築いていく開かれた参加型の場」と定義し、ボトムアップ・多部門・安全な場という発足時の原則を維持しています [1][3][4]
- プラチナスポンサーのInternet Society Foundationを筆頭に、LACNICやペルーのイペルデレチョなど技術・市民社会の両翼が支援体制を組みました [1][3][4]
2. 5本柱の議題 — AI倫理からデジタルアクティビズムまで
取り上げたセッション: テーマ別セッション(11月3〜4日)
- 「新技術・規制・AIの倫理的利用」「人権とデジタル政策」「デジタルの信頼・プライバシー・サイバーセキュリティ」「包摂とデジタル格差」「デジタルアクティビズム・技術の主体的活用・レジリエンス」の5領域が設定されました [1][2]
- 個別セッションでは先住民コミュニティのデジタル格差、AIとジェンダー公平、コンテンツモデレーションと監視、選挙プロセスと偽情報、環境サステナビリティなどが扱われました(ISOC Live録画一覧より) [1][2]
- 「デジタルアクティビズム」を独立の柱に据えたのは系列史上初で、権利擁護の担い手としての若者像を前面に出す構成になりました [1][2]
3. 議題も若者が決める — 88人参加の公募プロセスと4言語配信
取り上げたセッション: 事前公募プロセス(2025年5〜6月)と配信体制
- 本会合に先立つ2025年5〜6月の議題公募(call for topics)には域内の88人が参加し、5本柱のテーマ領域自体が若者の提案から組み上げられました [1][2][4]
- 全セッションはISOC Liveを通じてスペイン語・英語・フランス語・ポルトガル語の4言語で配信・録画公開され、2020年のオンライン化で確立した多言語主義が対面回帰後も維持されています [1][2][4]
- 第11回(2026年)はブラジル・フォルタレザで11月3〜4日に開催予定で、スペイン語圏とポルトガル語圏を往復する系列の巡回が続きます [1][2][4]
3分ショートトーク — よくある疑問に答えます
Q. 10回目の節目、何が変わった?
A. 規模と自治の両方です。77人の前日イベントが164人・22セッションの2日間大会になり、議題の柱そのものを5〜6月の公募(88人参加)で若者が決めるところまで運営が成熟しました。
Q. 何が一番議論された?
A. AIです。倫理的利用と規制が5本柱の筆頭で、AIとジェンダー公平、選挙と偽情報のような具体的セッションも並びました。先住民コミュニティの接続格差など地域固有の課題も継続議題です。
Q. 日本に関係ある?
A. あります。若者会合を10年続けて制度に育てた実例として、公募での議題設定・多言語配信・大学ホストという運営の型は、日本のユースIGF活動の中長期設計にそのまま参考になります。
Youth LACIGF ってどんな会議?(はじめての方へ)
Youth LACIGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。
日本の私たちへの影響
この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2025年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。
出典・参考資料
- Edición 2025(公式ページ:第10回・11月3〜4日・コルドバ国立大学CONICET講堂・5テーマ領域・公募88人) — Youth LACIGF公式サイト(参照: 2026-07-22)
- youthlacigf – ISOC LIVE NOTICEBOARD(2025年版:11月3〜4日コルドバ国立大学、4言語での配信・録画セッション一覧) — ISOC Live(参照: 2026-07-22)
- Ediciones anteriores(歴代開催一覧:2025年コルドバ・ハイブリッド・164人・16カ国・22セッション) — Youth LACIGF公式サイト(参照: 2026-07-22)
- YouthLACIGF(公式サイト:系列の使命・2016年サンホセ発足・第11回フォルタレザ2026の予告) — Youth LACIGF公式サイト(参照: 2026-07-22)
※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。
関連リンク
- IGF公式(リージョナル/ナショナル一覧): https://www.intgovforum.org/en/content/national-and-regional-igf-initiatives
- 日本IGF: https://japanigf.jp/
- 参考:中澤祐樹ブログ https://nkzw.jp/category/igf/
更新履歴
第1稿投稿 2026年7月20日 20時46分(記事コンテンツアップ)
— 中澤祐樹

