3行まとめ
- 2017年12月11〜12日、サラエボで第3回ボスニア・ヘルツェゴビナIGF「BHIGF 2017」が開かれました。テーマは「ネットワーク効果 — インフラから子どもまで」。初めての2日間開催です。
- 戦略的インフラと手頃なアクセスから、子どもとオンラインコンテンツの規制、仲介者責任、ネット経済と人権まで、国内・地域・世界の調査研究の知見を持ち寄って議論しました。
- 実はこれがOne World Platform主導期の最後の開催で、系列はこの後5年間休止します。テーマが示す「インフラから子どもまで」の幅広さは、初期3年間の集大成でした。
こんにちは、中澤です。この記事は BHIGF 2017(ボスニア・ヘルツェゴビナIGF) を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。
大会の基本情報(公式発表より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | BHIGF 2017(ボスニア・ヘルツェゴビナIGF) |
| 回次 | 第3回(この後、系列は5年間の休止に入り、次回開催は2023年) |
| 会期 | 2017-12-11 〜 2017-12-12 |
| 会場 | サラエボ(会場名は一次資料で未確認) |
| テーマ | The network effect: from infrastructure to children(ネットワーク効果 — インフラから子どもまで) |
| 主催 | One World Platform(市民団体)が通信規制庁(CRA)と共同で運営、外務省後援 |
(出典: 文末の出典一覧を参照)
ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)
現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。
1. インフラからアクセスへ — 「等しく手頃な」接続をどう実現するか
取り上げたセッション: 通信インフラ関連セッション
- インターネットインフラの戦略的な側面と、技術・情報への「平等で手頃な」アクセスの重要性が大会の柱に据えられた [1]
- 国内・地域・世界レベルの関連調査の知見を共有する構成で、各ステークホルダーの視点を突き合わせることに主眼が置かれた [1]
2. 子どもとオンラインコンテンツ — 規制・仲介者責任・オンラインの安全
取り上げたセッション: 子どものオンライン安全・ジェンダーの権利関連セッション
- 子どもとオンラインコンテンツの規制、仲介者(プラットフォーム等)の責任、オンラインの安全という、テーマの後半「子どもまで」を体現する議題群を扱った [1]
- 子どもの安全とあわせて「オンラインにおけるジェンダーの権利」のセッションも置かれ、初回から続く人権重視の路線が2日間の構成にも貫かれた [1]
- ネット経済と人権への含意もBiHの文脈で議論され、「インフラから子どもまで」を一続きのネットワーク効果として捉える視点が提示された [1]
3. Day 0「インターネットガバナンスの羅針盤」— 学生プログラムと、直後に訪れた長い休止
取り上げたセッション: Day 0 学生向けプレイベント「Internet governance compass, or what you need to know to navigate the Internet governance landscape」
- 前年の国会議事堂プログラムに続き、学生向けのDay 0「インターネットガバナンスの羅針盤」でガバナンスの見取り図を若者に提供した [1][2][3]
- 公式サイトは後年「BHIGFは2015・2016・2017年に開催され、その後5年間の休止(pet godina pauze)を経て2023年に再開した」と記しており、この回が初期体制最後の開催となった [1][2][3]
- 国連NRI記録の年次報告リンクも2017年版の後は2023年版まで途切れており、休止期間(2018〜2022年)に開催がなかったことを裏づけている [1][2][3]
3分ショートトーク — よくある疑問に答えます
Q. どんな会議だったの?
A. ボスニア・ヘルツェゴビナの第3回国内IGFで、初の2日間開催です。「インフラから子どもまで」をテーマに、通信インフラ、手頃なアクセス、子どものオンライン安全、仲介者責任、ネット経済と人権を横断的に議論しました。
Q. そのあとBHIGFはどうなった?
A. この回を最後に5年間休止しました。公式サイト自身が「5年間の休止」と明記しています。2023年に調査報道機関BIRN主導の新体制でサラエボに戻ってくるまで、開催はありません。
Q. 日本に関係ある?
A. 「インフラから子どもまで」という切り口は、接続の話と利用者保護の話を一枚のテーマでつなぐ好例です。同時に、市民団体頼みの国内IGFが資金や体制の壁で止まってしまう難しさも教えてくれます。
Bosnia IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)
Bosnia IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。
日本の私たちへの影響
この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2017年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。
出典・参考資料
- Bosnia and Herzegovina IGF 2017(イベント記録: 11–12 December 2017・テーマ・Day 0) — Digital Watch Observatory (DiploFoundation)(参照: 2026-07-11)
- About us – BH IGF(公式サイト: 「2015・2016・2017・2023年に開催」) — BH IGF(bhigf.ba)(参照: 2026-07-11)
- Eastern European Regional Group — NRI records(BHIGF年次報告リンクは2016・2017の後2023へ飛ぶ) — 国連IGF事務局(参照: 2026-07-11)
- Bosnia and Herzegovina IGF(GISWatch 2017特集号・国別報告。初期3年の運営体制の背景) — Global Information Society Watch (APC)(参照: 2026-07-11)
※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。
関連リンク
- IGF公式(リージョナル/ナショナル一覧): https://www.intgovforum.org/en/content/national-and-regional-igf-initiatives
- 日本IGF: https://japanigf.jp/
- 参考:中澤祐樹ブログ https://nkzw.jp/category/igf/
更新履歴
第1稿投稿 2026年7月11日 12時28分(記事コンテンツアップ)
— 中澤祐樹

