IGF Perú 2019(第3回ペルー・インターネットガバナンスフォーラム) 詳報 — 議事録ダイジェストと3行まとめ

Peru IGF 2019 リマ — サムネイル

3行まとめ

Peru IGF 2019 リマ — 3行まとめ

  1. 2019年12月5日、リマ・ミラフローレスのホテル講堂で第3回IGF Perúが開かれ、75人が参加しました。2018年に「組織見直しのため1年休止」した後の再開回で、前日には初のユースIGFも開催されました。
  2. 議題は接続性、インターネット規制、デジタル市民権と権利、サイバーセキュリティの4セッション。規制庁INDECOPI・OSIPTELや配車アプリBeat、Access Nowらが登壇し、ジェンダー・スコアカードの発表や書籍紹介も行われました。
  3. 「1年休んで立て直す」という判断を報告書に明記した誠実さが特徴です。国別IGFの持続可能性を考えるうえで貴重な事例です。

こんにちは、中澤です。この記事は IGF Perú 2019(第3回ペルー・インターネットガバナンスフォーラム) を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。

大会の基本情報(公式発表より)

Peru IGF 2019 リマ — 大会 基本情報

項目 内容
正式名称 IGF Perú 2019(第3回ペルー・インターネットガバナンスフォーラム)
会期 2019-12-05
会場 オテル・カサ・アンディーナ・プレミアム講堂(リマ・ミラフローレス地区、Av. La Paz 463)
テーマ 地域の共通課題
参加者 75(内訳: アカデミア9・市民社会19・技術コミュニティ10・民間12・政府1・属性未回答24(UN提出報告書))
主催 組織委員会: マルーシュカ・チョコバル(首相府デジタル政府事務局SEGDI)、エレイン・フォード(D&Dインターナショナル/ISOCペルー)、マリツァ・アグエロ(サンマルティン・デ・ポレス大学インターネットガバナンス研究センターCGI-USMP)、サンドロ・マルコネ(Ingenio Learning)、ロランド・トレド(RCP)、カルロス・ゲレロ(ヒペルデレチョ)。運営・議題編成のリードはヒペルデレチョ
成果文書 全パネル動画を公式サイトで公開。初のライブ配信を実施

(出典: 文末の出典一覧を参照)

ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)

Peru IGF 2019 リマ — 議論の見取り図

現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。

1. 1年休止からの再出発 — 組織委の再編とユースIGF初開催

取り上げたセッション: 開会セレモニー(チョコバル氏・トレド氏・フォード氏あいさつ)ほか

  • UN提出報告書は「過去2回の成功の後、ガバナンス原則の達成度を高めるため1年の休止を決めた」と明記。2019年9月の招待制会合で新組織委を結成し、首相府SEGDI・CGI-USMPなど3団体が新加入しました [1][3]
  • 前日12月4日にサンマルティン・デ・ポレス大学で初のYouth IGF Perúを開催し、大学生の参加経路を新設しました [1][3]

2. インターネット規制 — イノベーションの足かせか、機会か

取り上げたセッション: セッション2「Internet Regulation: Block to innovation or opportunity?」(11:00〜12:30)

  • 競争当局INDECOPI、通信規制庁OSIPTEL、配車アプリBeat、Access Now、法律事務所Niuboxが、プラットフォーム規制とイノベーションの均衡を議論しました [1]
  • 規制当局2機関と規制される側の新興企業が同じパネルに並ぶ構成は、この年の目玉でした [1]

3. デジタル市民権と権利 — 新世代の教育をどうするか

取り上げたセッション: セッション3「Digital citizenship and Digital Rights」(14:00〜15:30)

  • 首相府SEGDIのチョコバル氏、Fundación TelefónicaやNiuboxの論者が、デジタル世界で生きる世代の教育を議論しました [1]
  • 休憩時間にはヒペルデレチョの「ジェンダー・スコアカード」プロジェクト発表と、フォード氏の著書『El reto de la democracia digital』の紹介が行われ、ジェンダーとデジタル民主主義が並行テーマとなりました [1]

4. サイバーセキュリティとサイバー防衛 — 「誰が私たちを守るのか」

取り上げたセッション: セッション4「Cybersecurity and Ciberdefense: Are we safe in the Internet?」(16:00〜17:30)

  • 首相府デジタル政府庁のユリ・アルモナシド氏、エリック・イリアルテ弁護士、ISOCペルーのアベル・レボレド氏が国のサイバー防衛体制を議論し、ヒペルデレチョのゲレロ氏が司会を務めました [1][2]
  • 閉会後のオープンマイクとカクテルまで含め、75人規模の密な対話の場として設計されました [1][2]

3分ショートトーク — よくある疑問に答えます

Q. なぜ2018年は開催されなかったの?

A. 主催者が国連への報告書で「組織を見直すため1年休止した」と明記しています。2019年に首相府や大学研究センターを加えた新体制で再開しました。

Q. 何が話し合われたの?

A. 接続性・規制・デジタル市民権・サイバーセキュリティの4本です。規制当局と配車アプリが同席した規制パネルと、初のユースIGF開催が目玉でした。

Q. 日本に関係ある?

A. 「無理に毎年開くより、休んで立て直す」という選択を公式記録に残した例は珍しく、コミュニティ主導イベントの持続可能性を考える参考になります。

Peru IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)

Peru IGF 2019 リマ — Peru IGFの位置づけ

Peru IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。

日本の私たちへの影響

この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2019年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。

出典・参考資料

  1. 2019 National Internet Governance Forum of Peru – Final Summary Meeting Report(第3回最終報告書・UN提出) — IGF Perú 組織委員会 / 国連IGF事務局 (intgovforum.org)(参照: 2026-07-23)
  2. Edición 2019 – Foro de Gobernanza de Internet Perú(公式サイト過去大会ページ) — IGF Perú(gobernanzadeinternet.pe)(参照: 2026-07-23)
  3. El Foro de Gobernanza de Internet Perú 2019 ya está en marcha(開催告知・会場と議題) — Hiperderecho(参照: 2026-07-23)
  4. 公式サイトトップの開催告知「Este 5 de diciembre regresa…」(Wayback・2019年12月7日取得) — IGF Perú(gobernanzadeinternet.pe)(参照: 2026-07-23)
  5. Peru IGF(NRI記録・年次報告書一覧) — 国連IGF事務局 (intgovforum.org)(参照: 2026-07-23)

※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。


関連リンク

更新履歴

第1稿投稿 2026年8月9日 9時37分(記事コンテンツアップ)

— 中澤祐樹