3行まとめ
- 2023年10月4日午後、サンホセのULACITトゥルノン・キャンパスでコスタリカ・インターネットガバナンス対話(DGI CR)2023が開かれ、対面55人が参加、Facebook Liveでも配信されました。
- パネルは「金融サイバーセキュリティ——デジタル資産を守る」と「デジタル時代の人権——インターネット包摂の保障」の2本。オンブズマン事務所や若者代表を含む5人が登壇しました。
- 通信監督庁SUTELと会場校ULACITが共催に加わり、開催体制が広がった年です。市民保護(詐欺・資産防衛)と権利保障を並べる構成は、生活者目線の国内IGFの好例です。
こんにちは、中澤です。この記事は コスタリカ・インターネットガバナンス対話 2023(DGI CR) を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。
大会の基本情報(公式発表より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | コスタリカ・インターネットガバナンス対話 2023(DGI CR) |
| 会期 | 2023-10-04(13:30〜16:30) |
| 会場 | ULACIT(ラテンアメリカ科学技術大学)トゥルノン・キャンパス(サンホセ) |
| テーマ | 地域の共通課題 |
| 参加者 | 55(公式edicion-2023ページ記載の対面参加者数。Facebook Liveでも配信) |
| 主催 | NIC Costa Rica(国立科学アカデミー)・科学革新技術通信省(MICITT)・通信監督庁(SUTEL)・ISOC・ULACITの共催 |
(出典: 文末の出典一覧を参照)
ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)
現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。
1. 金融サイバーセキュリティ — デジタル資産をどう守るか
取り上げたセッション: パネル1「Ciberseguridad financiera: protegiendo los activos digitales」
- 情報セキュリティ歴15年超のシステム・通信エンジニア、ルベン・ファジャス氏と、サイバー犯罪の国際コンサルタントでデジタル法専門弁護士のアダリド・メドラノ氏が登壇し、口座乗っ取りや電子詐欺から市民の資産を守る実務を論じた [1]
- 2022年の政府機関へのランサムウェア被害を経たコスタリカで、セキュリティ議論が「国家インフラ防衛」から「市民の金融被害防止」へと生活領域に降りてきたことを示す構成だった [1]
2. デジタル時代の人権 — 包摂を「保障」する側の視点
取り上げたセッション: パネル2「Derechos humanos en la era digital: garantizando la inclusión en Internet」
- 住民オンブズマン事務所(Defensoría de los Habitantes)で公共ガバナンス・労働問題を統括するアセル・ディアス氏が登壇。国の人権保障機関が国内IGFの正面パネルに立つ形となった [1]
- Youth LACIGFとグローバルIGFでコスタリカ代表を務めた若手活動家カレン・クルス氏、公共政策研究のバックグラウンドを持つシステムエンジニアのレイディ・ギジェン氏が加わり、世代とセクターを横断して包摂を論じた [1]
3. 共催体制の拡大 — SUTELとULACITの参加
取り上げたセッション: 開催体制(公式記録より)
- 従来のNIC Costa Rica・MICITT・ISOCの3者に、通信監督庁SUTELと会場校ULACITが共催として加わり、規制当局と大学を含む5者体制に拡大した [1]
- 午後開催(13:30〜16:30)・大学キャンパス・Facebook Live配信という設計で、学生と一般視聴者への間口を広げた [1]
3分ショートトーク — よくある疑問に答えます
Q. 何が話し合われたの?
A. 2本立てです。ひとつはネットバンキング詐欺などから「デジタル資産」を守る金融サイバーセキュリティ。もうひとつはネットへの包摂を人権としてどう保障するかで、国のオンブズマン機関も登壇しました。
Q. これまでと何が変わった?
A. 主催の輪が広がりました。従来の3者(レジストリ・省庁・ISOC)に通信監督庁SUTELと大学ULACITが加わり、会場も大学キャンパスに。若者IGF世代の登壇も定着してきました。
Q. 日本に関係ある?
A. フィッシングや送金詐欺への対処を「インターネットガバナンス」の議題として市民向けに正面から扱う構成は、日本の消費者保護とネット政策の橋渡しを考えるうえで参考になります。
Costa Rica IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)
Costa Rica IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。
日本の私たちへの影響
この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2023年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。
出典・参考資料
- Edición 2023(公式・開催記録: 2023-10-04 ULACIT Tournón・対面55名・2パネルと登壇者略歴) — IGF Costa Rica(igf.cr)(参照: 2026-07-23)
- IGF – Diálogo de Gobernanza de Internet de Costa Rica(公式トップ・開催一覧) — NIC Costa Rica / IGF Costa Rica(参照: 2026-07-23)
※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。
関連リンク
- IGF公式(リージョナル/ナショナル一覧): https://www.intgovforum.org/en/content/national-and-regional-igf-initiatives
- 日本IGF: https://japanigf.jp/
- 参考:中澤祐樹ブログ https://nkzw.jp/category/igf/
更新履歴
第1稿投稿 2026年7月31日 16時30分(記事コンテンツアップ)
— 中澤祐樹

