Xperia 1 VIII・Xperia 1 II・Xperia 10 VI——機内で撮り比べた3世代の実力差
2026年6月、Xperia 1 VIIIを購入した。北海道への移動と重なり、羽田→新千歳のANA便の機内が、思いがけず絶好の撮り比べの場になった。
手元にあった3台——Xperia 1 VIII(XQ-GE44、2026年)、Xperia 10 VI(SO-52E、2024年)、Xperia 1 II(XQ-AT42、2021年)——を、同じ窓から数分以内に持ち替えながら撮影した。条件を揃えたフォーマルな比較ではなく、「同じ状況でポケットから取り出して撮った」リアルな記録として見てほしい。
3機種の立ち位置
Xperia 1 IIは私が長年使ってきた機種で、2021年発売のフラッグシップ。当時は「スマートフォンカメラの最前線」の一角だったが、5年が経過している。Xperia 10 VIは2024年発売のミドルレンジ機で、価格は1 VIIIの半分以下に抑えた普段使い端末として手元にあった。Xperia 1 VIIIは今回買い替えた最新フラッグシップで、レンズユニットの出っ張りからもカメラへの注力度が一目でわかる。
3台を並べると、Xperia 1 IIはコンパクトさとバランスの良さが際立つ。Xperia 10 VIは軽くて持ちやすく、日常使いの快適さでは上。Xperia 1 VIIIは質感が明らかに上がっており、持った瞬間に「世代が違う」と感じる厚みがある。
撮り比べた条件
ANAの羽田→新千歳便、左舷窓側の席。日時は2026年6月17日。梅雨時らしい霞んだ曇りで、窓越しの光線は終始逆光気味だった。すべてのカメラで「オートモード(カメラアプリのデフォルト)」を使用し、露出補正や設定の調整はしていない。
撮影のタイミングは以下の通り:
- 15:43〜15:46 Xperia 1 VIIIで離陸直後の羽田上空を撮影(広角 48mm・望遠 70〜140mm)
- 15:54〜16:00 Xperia 10 VIで同じ窓から撮影(広角 24mm・超広角 16mm)
- 15:57〜15:58 Xperia 1 VIIIで追加撮影(10 VIとほぼ同じ被写体、超広角 16mm〜広角 24mm)
- 巡航中 Xperia 1 IIで別途撮影(超広角 16mm・広角 24mm・望遠 70mm)
- 17:05〜17:06 Xperia 1 VIIIで着陸前アプローチ中に新千歳空港管制塔を段階ズーム撮影(望遠140mm〜デジタルズーム358mm)
作例で比較する
1.離陸直後の羽田空港・広角 48mm(Xperia 1 VIII)
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離陸直後、まだ高度が低い段階でXperia 1 VIIIを窓に向けた。羽田の滑走路と誘導路が眼下に広がり、東京湾の水面、対岸の工業地帯まで整然と見渡せる。48mmモードは24mm主カメラの4800万画素センサーを1200万画素にクロップしたもので、デジタルズームではない。この段階で「解像度が全然違う」と直感した。
2.羽田空港・ANA翼と東京湾・広角24mm(Xperia 1 VIII)
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ANA翼のウィングチップが右上にかかる構図で、羽田空港を見下ろした。4本の滑走路と、海上に張り出したD滑走路の形が一目でわかる。東京湾の水面と工業地帯の中に、整然と配置された空港の全体像が浮かび上がる。
3.羽田空港全容・滑走路と東京湾・広角24mm(Xperia 1 VIII)
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翼がフレームから外れた構図で、羽田の滑走路システムと多摩川河口、ターミナルエリアが一枚に収まった。霞みがちな梅雨の光線でも細部まで記録できており、出発直後の眺めをそのまま残せた。
4.上昇しながら見た羽田空港・広角24mm(Xperia 1 VIII)
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高度が上がるにつれて羽田が小さくなっていく。滑走路の形がまだはっきり判別できる段階で、東京湾岸の工業地帯と空港の位置関係が地図のように見えてくる。
5.羽田空港ターミナルと多摩川・望遠140mm(Xperia 1 VIII)
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140mm望遠に切り替えると、多摩川河口に接する羽田のターミナルエリアが引き寄せられる。第1・第2国内線ターミナル周辺の誘導路、スポットに並ぶ機体、多摩川に架かる橋まで識別できる解像度だ。
6.国内線ターミナルと駐機する機体・望遠140mm(Xperia 1 VIII)
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さらに引き寄せると、ゲートに接続した機体が一機一機確認できる。スポットの配置と誘導路のラインまで読み取れる解像度で、機内の窓越しにここまで撮れるのは140mmセンサークロップのおかげだ。
7.東京ディズニーリゾートを140mmで(Xperia 1 VIII)
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離陸後まもなく140mmを東の方向に向けると、東京湾岸にディズニーランドとディズニーシーが浮かび上がってきた。エリア全体の広がりと、海に面したディズニーシーの水域が一枚に収まる。Xperia 1 VIIIの140mmモードは70mm望遠レンズのセンサーをクロップしたもので、デジタルズームとは原理的に異なる。機内の窓越しにここまで引き寄せられると、望遠性能の高さを改めて実感した。
8.東京の街並みと富士山・広角 24mm(Xperia 1 VIII)
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広角に戻して窓全体を捉えると、左奥の雲の切れ間に富士山が浮かんでいた。眼下には東京の街並みと大きく蛇行する川、ANA翼が収まる構図。霞みがちな梅雨の空でもこれだけのスケール感を一枚に収められるのは、Xperia 1 VIIIの発色と広いダイナミックレンジのおかげだ。
XM01.離陸・羽田を発つ(動画)
XM02.上昇中・関東平野を後にする(動画)
9.翼と逆光・広角 24mm——Xperia 10 VI
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巡航中、空に向けてXperia 10 VIを構えた。逆光気味の条件で、太陽は雲に隠れているが白みが強い。翼はシルエットに近い状態でもディテールは残っており、青空と雲のコントラストは自然な仕上がりだ。ただ全体的に軟調で、彩度もやや抑えめ。「悪くはないが、地味」という印象。
10.翼と逆光・超広角 16mm——Xperia 1 VIII
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ほぼ同じ被写体をXperia 1 VIIIで撮ると、空の青が一段濃くなる。雲のグラデーションはより立体的で、翼の白さも締まって見える。太陽方向のフレアは残っているが、その周辺の空が潰れず青を保っているのが10 VIとの差だ。ダイナミックレンジの広さを肌で感じる瞬間だった。
11.翼と逆光・超広角 16mm——Xperia 1 II
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Xperia 1 IIで同じような条件を撮ると、空が全体的に白みがかる。太陽方向の空は完全に白飛びしており、その影響が広範囲に及んでいる。翼の下に広がる都市部もディテールが潰れ気味だ。5年前のフラッグシップがここまで変わっているとは、正直驚いた。
12.山並みと川を上から見た・広角 24mm——Xperia 10 VI
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翼のない方向、地上に向けて撮った写真。山の稜線と川の蛇行が一枚の地図のように広がる。Xperia 10 VIはこうした「空を入れずに地上を撮る」シーンでは安定している。グリーンの色再現は良好で、霞みの多い条件でも地形の輪郭がきちんと残った。
13.農地と海岸線・望遠 70mm——Xperia 1 II
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Xperia 1 IIで地上向きに撮った写真。ハウスや農地、海岸線が見える。構図自体は悪くないが、全体に青みがかったフラットな色調で、空気感が薄い仕上がりだ。シャープネスも現行機種には及ばず、距離感がつかみにくい。
14.北海道の農地・広角 24mm——Xperia 1 II
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Xperia 1 IIで撮った中でもっとも見やすかった一枚。北海道らしい格子状の農地が広がり、スケール感は伝わる。ただ、この写真のように「被写体が整然としていて逆光でない」条件でやっとXperia 10 VIと同等程度の描写になる、という印象だ。5年前の機種に厳しい言い方をするつもりはないが、巡航高度での空撮は2021年と2026年で確実に差が開いている。
XM12.機内・Xperia 1 IIで撮影(動画)
巡航高度から見た地形と空——Xperia 1 VIIIが捉えた風景
比較作例以外に、Xperia 1 VIIIで撮影した巡航中・降下中の眺めをまとめて掲載する。140mm望遠の解像度と広いダイナミックレンジがあって初めて成立する写真たちだ。
15.岬を包む雲と山の稜線・望遠140mm(Xperia 1 VIII)
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東北から北海道にかけての海岸線を140mmで捉えた。岬の付け根を巻くように雲が流れ、その上に山の稜線が顔を出す。地上からは見えない景色が、上空にいることの特権として目に飛び込んできた。
16.雲の切れ目から差し込む光・望遠70mm(Xperia 1 VIII)
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光が雲の切れ間から縦に刺さる瞬間を窓越しに捉えた。眼下の暗い山の稜線と、その上で輝く光柱の対比が印象的だ。白飛びしやすい条件でもXperia 1 VIIIはハイライトを粘らせ、光の質感をそのまま記録している。
17.楕円トラックと農地・望遠140mm(Xperia 1 VIII)
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降下中、眼下に楕円形のトラックが現れた。競走馬の育成施設か自動車のテストコースか——地上では存在すら知らない施設が、140mm望遠の解像度があって初めて「読める」写真になる。
XM03.巡航中・窓の外(短)(動画)
XM04.巡航中①(動画)
XM05.巡航中②(動画)
XM06.巡航中③(動画)
XM07.巡航中④・雲の上(動画)
デジタルズームで引き寄せる——140mmから358mmまで
新千歳空港へのアプローチ中、眼下に見えた空港管制塔を狙って140mmセンサークロップを起点に段階的にデジタルズームをかけた。Xperia 1 VIIIは24mm換算で最大17.5倍(約420mm相当)まで対応する。ここでは140mm・232mm・358mmの3段階で解像感の変化を比較する。
18.新千歳空港管制塔・望遠140mm(Xperia 1 VIII)
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70mm望遠の4800万画素センサークロップ(デジタルズームなし)。管制塔のほか格納庫、バス、北海道の山並みが一枚に収まる。建物の細部まで識別できる解像度で、これがデジタルズーム前の基準点だ。
19.新千歳空港管制塔・デジタルズーム 232mm(Xperia 1 VIII)
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140mmからさらに1.66倍のデジタルズームをかけた232mm相当。管制塔が画面を占め、アンテナや気象レーダー、窓の配置まで確認できる水準を保っている。若干の輪郭の甘さはあるが記録として十分な品質だ。
20.新千歳空港管制塔・デジタルズーム 358mm(Xperia 1 VIII)
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2.56倍のデジタルズームで358mm相当(24mm換算で約15倍)。管制塔頂部の気象レーダーのディテール、建物の窓割りまで視認できる。デジタルズームの限界に近づいているが、巡航高度からここまで引き寄せられるのはXperia 1 VIIIならではだ。
XM08.降下開始・北海道が近づく(動画)
XM09.降下中・海岸線を越える(動画)
XM10.着陸アプローチ(動画)
XM11.着陸・新千歳に降りる(動画)
逆光と解像度——差が出たポイント
今回の撮り比べで最も差が出たのは逆光耐性と空のダイナミックレンジだった。
Xperia 1 VIIIは空が白飛びする場面でも青を残し、翼のディテールと空の両方を一枚に収めてくる。Xperia 10 VIはそれに対して軟調だが、アウトドアや旅行記録として使うには十分な水準。Xperia 1 IIは空を含む逆光シーンで明らかに不利になる。
解像度と望遠については、Xperia 1 VIIIの140mm望遠で撮った羽田空港の写真が象徴的だった。空港ターミナルの構造、スポットに並ぶ機体、護岸の形状まで識別できる描写力は、同じ「スマートフォン」という括りで語れない次元に達している。デジタルズームを使っても破綻しないのもXperia 1 VIIIならではだ。
一方で、地上向きの俯瞰写真では3機種の差は比較的小さい。晴天下で空を入れない構図なら、Xperia 1 IIでも十分な写真が撮れる。機種の差が出るのは「難しい光の条件」と「望遠・ズーム域」に限られる、というのも今回の発見だった。
Xperia 1 VIIIに買い替えて感じたこと
Xperia 1 IIからの直接の比較になるが、5年分の進化は想像以上だった。カメラの性能差は当然として、処理の速さ、シャッターを押してから書き込むまでの速度、画面の精細さ、どれも明確に上がっている。
Xperia 10 VIは「手が届く価格で日常を記録するカメラ」として今でも十分な実力を持っている。旅行に特別なカメラを持ち出せない場面でも、Xperia 10 VIがあればある程度の記録は残せると実感した。
Xperia 1 VIIIは「本気で撮りたい」ときのスマートフォンとして明確に一段上の位置にある。価格差はそのまま実力差に直結していた。
撮影機材
- SONY Xperia 1 VIII(XQ-GE44)
- SONY Xperia 10 VI(SO-52E)
- SONY Xperia 1 II(XQ-AT42)
更新履歴
第1稿 2026年6月21日 16時00分
第2稿更新 2026年6月21日 11時32分
第3稿更新 2026年6月21日 14時34分
第4稿更新 2026年6月21日 15時15分
第5稿更新 2026年6月21日 15時33分
第6稿更新 2026年6月21日 15時50分
第7稿更新 2026年6月21日 16時09分
第8稿更新 2026年6月21日 16時18分
第9稿更新 2026年6月21日 17時16分

