3行まとめ
- 2020年の日本の国内IGF活動は、2月28日に東京・六本木で開かれた「IGF2019報告会」と、10月27日にオンラインで開かれた「IGF2019/2020に関する会合」の2つでした。主催はJAIPAとJPNIC、後援は総務省です。
- ベルリンで開かれたIGF2019のデータガバナンスやサイバーセキュリティの議論を国内に持ち帰り、史上初の完全オンライン開催となるIGF2020(11月2〜17日)の注目ワークショップを共有しました。
- 「日本IGF」名義の全国会合はまだ存在しない時期で、報告会を通じて国内議論の場をどう育てるかが模索された、日本IGF発足前夜にあたる年です。
こんにちは、中澤です。この記事は IGF2019報告会・IGF2019/2020に関する会合 を、公式発表・議事録・現地報道にあたって整理した詳報です。忙しい方は上の3行まとめと図解だけでも骨子がつかめます。
大会の基本情報(公式発表より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | IGF2019報告会・IGF2019/2020に関する会合 |
| 会期 | 2020-02-28(IGF2019報告会)/2020-10-27(IGF2019/2020に関する会合) |
| 会場 | DMM.com本社イベントスペース(東京都港区・六本木グランドタワー24階)/オンライン(Zoom) |
| テーマ | 地域の共通課題 |
| 主催 | 日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)・日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)共催、総務省後援 |
(出典: 文末の出典一覧を参照)
ディスカッション・ダイジェスト(議事録より)
現地の議事録・セッション記録から、議論の核心部分を抜粋・翻訳してお届けします。
1. IGF2019ベルリン報告 — 「One World, One Net, One Vision」は可能か
取り上げたセッション: IGF2019報告会(2020年2月28日13:30〜18:00、東京・六本木グランドタワー)
- 2019年11月にベルリンで開かれたIGF2019の報告会として、IGF2019参加者を中心とする実行委員会が企画し、定員100名・参加無料で開催されました [1][2]
- IGF2019の主要テーマから「データガバナンス」(メディア規制・コンテンツ規制関連)と「Security, Safety, Stability and Resilience」(サイバーセキュリティの規範)の2つの討議が行われました [1][2]
- IGFの役割の解説や、議員セッションの紹介、初参加者による感想報告も行われ、日本国内のインターネットガバナンス議論をどう発展させるかが話し合われました [1][2]
2. IGF2020への橋渡し — 史上初のオンラインIGFに備える
取り上げたセッション: IGF2019/2020に関する会合(2020年10月27日15:00〜18:00、Zoom)
- 2020年11月2日〜17日にオンライン開催されるIGF2020に先立ち、IGF2019の簡潔な振り返りとIGF2020の議題共有を目的に、定員70名のオンライン会合として開かれました [3][4]
- セッション1ではIGF2019のデータガバナンスやセキュリティの話題に加え、総務省国際戦略局の飯田陽一氏から日本政府の成果報告がありました [3][4]
- セッション2では各機関の代表者がIGF2020の「一推しワークショップ」を紹介し、初のオンラインIGFへの日本からの参加を後押ししました [3][4]
3. 国内議論の場づくり — 「日本IGF」不在期の模索
取り上げたセッション: 両会合を通じた通奏低音
- 「Japan IGF」は2016年11月に国連IGF事務局へ国内IGF(NRI)として登録済みでしたが、JPNICの資料は2021年時点でも「Japan IGFを冠する正式会合は未開催」で、2019年2月から年1〜2回の会合が行われてきたと説明しています [5][6]
- 実行委員会方式の報告会・事前会合が、事実上の国内IGF機能を担っていました [5][6]
- この流れは2021年5月の「IGF 2023に向けた国内IGF活動活発化チーム」発足、そして2022年の「日本インターネットガバナンスフォーラム2022」(日本IGF名義初の全国会合)へつながっていきます [5][6]
3分ショートトーク — よくある疑問に答えます
Q. 2020年に「日本IGF」の大会はあったの?
A. ありませんでした。この年の実体は2月の「IGF2019報告会」と10月の「IGF2019/2020に関する会合」という2つの報告会です。「日本インターネットガバナンスフォーラム」名義の全国会合は2022年が初回です。
Q. 報告会では何を話したの?
A. ベルリンIGF2019のデータガバナンスやサイバーセキュリティの議論を共有し、11月に史上初のオンライン開催となるIGF2020の注目ワークショップを紹介しました。
Q. この年の意味は?
A. コロナ禍で国内の議論もオンライン化した年です。報告会を重ねる中で「常設の国内IGFをどう作るか」という問題意識が育ち、翌2021年の活発化チーム発足、2022年の日本IGF初開催につながりました。
Japan IGF ってどんな会議?(はじめての方へ)
Japan IGFは、地域・国レベルでインターネットガバナンスを議論するIGFイニシアティブのひとつです。
日本の私たちへの影響
この大会の議論は、数年内に日本のデジタル政策・プラットフォームのルール・AI規制に反映 されていきます。2020年大会で確認された方針は、あなたが毎日使うスマホ・SNS・AIサービスの「次のルール」の土台です。
出典・参考資料
- IGF2019報告会開催のご案内~ One World, One Net, One Vision は可能か?~ — Japan IGF(日本IGF公式サイト)(参照: 2026-07-11)
- IGF 2019報告会開催のご案内 — JPNIC(参照: 2026-07-11)
- IGF2019/2020に関する会合開催のご案内 — JPNIC(参照: 2026-07-11)
- IGF2019/2020に関する会合のご案内(プログラム更新あり) — JPNIC(参照: 2026-07-11)
- 日本におけるインターネットガバナンス関連活動の経験と課題(2021年5月20日) — JPNIC(参照: 2026-07-11)
- IGF-Japan アーカイブ — 日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)(参照: 2026-07-11)
※ 記事中の [数字] は出典番号を示します。
関連リンク
- IGF公式(リージョナル/ナショナル一覧): https://www.intgovforum.org/en/content/national-and-regional-igf-initiatives
- 日本IGF: https://japanigf.jp/
- 参考:中澤祐樹ブログ https://nkzw.jp/category/igf/
更新履歴
第1稿投稿 2020年9月23日 14:00(記事コンテンツアップ)
第2稿更新 2026年7月16日 20:09(詳報版へ全面改稿:3行まとめ・議事録ダイジェスト・3分ショートトーク・出典一覧・図解を追加(引用は出典実在のもののみ収録))
— 中澤祐樹

