あいにくの悪天候のため、予定していた飛行機でのフライトは中止。
代わりに、ボートでサーモン釣りへ出かけることにしました。
しかしながら、空が天候不良ということは、陸や海も同じく荒れているということ。
案の定、海は大しけです。
結局、荒波の中をヤマハのエンジン全開で突き進むことになってしまいました。
ダーシャンはといえば、一般的なアメリカ人らしい感性で、パワー押しでガンガン行くのが好きな様子。
その強引さといったら、1~2メートル級の波を終始ジャンプしながら、跳ねるようにして前へ進んでいくという始末。
もはやジェットコースターなど比べ物にならないほどの迫力を味わう羽目になりました。
残念ながら、私は普段から乗り物酔いしやすいほうです。
そのため、あらかじめ酔い止めを服用してはいたものの、このレベルになってしまうと、もはや薬など意味を成しません。
恐怖を通り越して、最終的には笑うことしかできなくなっていました。
夕食時、ダーシャンと同じテーブルを囲みながら、
「今日は非常にいい経験ができた。
私はこの先、自分のためにボートを購入することはないだろうね」
と伝えると、彼は大いに笑っていました。
フェリーでも台風などの低気圧時には酔いやすいため、どうやら海の乗り物は苦手なようです。
飛行機であれば、ジャンボ機の大揺れも、小型機の小刻みな揺れも大丈夫なのですが……。
これは、若いころに訓練した成果でしょうか。