ドメインの強さを測る指標、パラメーター

ドメインパワー、レーティングによって、検索順位に沿って明確な区別がされている

 神のみぞ知るGoogleの検索順位の順番は、Google社内の人間であっても、全てを把握している人は限定的でしょう。
ドメインパワー、ドメインのレーティング(指標、スコア)によって、検索順位が上下します。

Googleランク、ページランクとは?

旧Googleページランクとは?
 Googleには、2013年まで、ページランクという、通称Googleランクがありました。
11段階で、サイトやドメインの強さをスコア化、数値化していました。
SEOのリバースエンジニアリングを防ぐ等、所説はあると思いますが、2013年に廃止されました。

Googleの計算式は分からないの?

Googleの計算式は分からないの?
 Googleの幹部クラス、及び幹部のCTOや技術者の上層部しか、全容を知る者はいないでしょう。
インタビューやオンライン会議で、Googleの中の人が、実例を紹介する映像があります。
自身が一部開発に関与している部分で、開示しても問題がないエリアと一般節を交えて、トークしていると推定されます。
あくまで、「Googleは、悪い事する人達に対して、対策を講じて、検索する人達に都合がよくなるように動いています。」という広報活動の一環としてです。

なんで一部の人間しか、Googleの公式、計算式は知らないのか?

なんで一部の人間しか、Googleの公式、計算式は知らないのか?コカ・コーラ社の事例
 良く例えられる事例で、コカ・コーラの原材料のお話をします。
原材料からある程度加工した、主な3種類の途中工程の原料があります。
各主任に、3種類の内、1つしか製造方法を教えません。
コカ・コーラの製造ラインの最終工程で、その3種類の原材料が混じり、コカ・コーラという商品が製造されます。
3つの製造方法を知っているのは、社長や幹部の一部の人間だけと言われています。

製造方法を一括管理しない理由は、商品プロテクションのため

製造方法を一括管理しない理由
 なぜ、3つの製造工程を分けて、コストをかけてまで、一括製造しないのかというと、他社に製造方法を真似されないためです。
工場長や製造ラインの主任が、転職することは、人間としての権利としてあり、メーカーも想定しています。
転職先のドリンクメーカーで、製造方法が簡単に割れてしまっては、ブランド維持、商品の維持は困難になります。

検索エンジンの計算式を知るものは、ウェブサイト制作側にはいない

検索エンジンの計算式を知るものは、ウェブサイト制作側にはいない
 前項を踏まえて、考えてみると、他社検索エンジンに転職する人はいるでしょう。
エンジニア、総務、経理、幹部クラス様々です。
Yahooやインフォシーク、goo、Bingが覇権を握っていないところを見ると、根幹の技術が流出はしていないと断定できます。
よって、SEO事業者や、Googleの中の人と友人という肩書の人、Googleの中の人でも、「全部知っている」は、確実に嘘と言う事になります。
知っているならば、同じプラットフォームで、シェア3%でも奪ってみたら?と言えてしまいます。
なお、シェア3%は、全世界の検索エンジンに置ける「Bing」のシェアです。
もし、「全部知っている」なんて人がいたら、GoogleのCEO、CTO以外、間違いなく詐欺師ですので、近寄らないようにしましょう。
Google社内の人間でも、個人的な推定ですが、コカ・コーラになぞるならば、全ての公式を知るものは、10人以下と想定されます。
そんなトップエリートとご縁がある人ならば、自らの力で、Googleの公式を割り出すこともたやすいでしょう。

ドメインの強さを図る指標、パラメーター、スコアが必要

SEO施策にはドメインの指標が必要
 SEO施策、マーケティング、コンサルティングする上で、ベンチマークとなる指標が必要となります。
もちろん、自ら、全世界のウェブサイトを分析して、数値化することも良いでしょう。
私も、実はいつか、日本初の分析会社を持ち、外貨を獲得したいと画策しています。
自ら実行に移すには、膨大な量のサーバーとデータベースが必要となります。
日本の理研が運営しているスーパーコンピューター「京」(引退済)や「富岳」(現役)単体でも、これらの処理を行う事は難しいでしょう。
では、そんな費用と時間がない人たちは、どうすればよいのか?
それは、クローリングを日々大量に行っており、ドメインパワー、スコア、各種パラメーターを提供してくれる分析会社を利用することです。

Ahrefs社(シンガポール法人)

Ahrefs社(シンガポール法人)
 世界一の分析会社であり、世界2位のクローリング会社(分析会社の中では1位)。
現在、最も勢いがあり、信用できる分析会社。
URLレーティングに課題があったが、UR2.0(URLレーティング2.0)の登場によって、欠点が無くなった。

DR(ドメインレーティング)とは?

DR(ドメインレーティング)とは?
 DR(ドメインレーティング、Domain Rating)とは、100点満点で、ドメインのパワーを測定した数値、点数です。
AhrefsのデータベースにあるすべてのWebサイトと比較した、ターゲットWebサイトの相対的な被リンク人気を100ポイントまでの対数スケール(より高いほど強い)で示します。
ドメインのURLにリンクしているWebサイトの数と、それらの被リンクプロフィールの強さに基づいてDRを計算します。(参照:Ahrefs

UR(URLレーティング)とは?

UR(URLレーティング)とは?
 UR(URLレーティング、URL Rating)とは、100点満点で、指定したURLのパワーを測定した数値、点数です。
URLレーティング(UR)は、対象URLの被リンクプロフィールが持つ強さについて、最大100ポイントの対数スケールで表示します(高いほど強くなります)。
内部リンクと外部リンクの両方がこの指標に影響します。(参照:Ahrefs

UR2.0(URLレーティング)とは?

UR2.0(URLレーティング)とは?
 新UR(UR2.0、URLレーティング2.0)は、概要2.0(Overview2.0)から採用された指定したURLの評価を100点満点で数値化したデータになります。
従来のレポート(概要だが、概要1.0と呼称しておく)には、複数の欠点がありました。
新UR2.0は、MajesticのTF(トラストフロー)と同じように、そのウェブサイトのURLが、信頼に値するかどうかを数値化しています。

Majestic社(米国法人)

Majestic社(米国法人)
 世界6位の分析会社。クローラー、ボットのランキングは圏外。
分析能力は高く、優秀だが、クローリングしている数が少ない点に注意。
TF(トラストフロー)は、非常に良く出来ており、参考になる。
クローラーが回り切れていないサイトのスコアが、低く出る傾向が高く、信用性に課題がある。

TF(トラストフロー)とは?

TF(トラストフロー)とは?
 TF(トラストフロー、Trust Flow)とは、100点満点で、そのドメイン、ウェブサイトが、どれだけ信用度があるかを測定した数値、点数です。
MajesticのデータベースにあるすべてのWebサイトと比較した、対象URLの被リンクプロフィールが持つ強さについて、最大100ポイントの対数スケールで表示します(高いほど強くなります)。
外部からの被リンクの質がこの指標に影響します。(参照:Majestic

CF(サイテーションフロー)とは?

CF(サイテーションフロー)とは?
 CF(サイテーションフロー、Citation Flow)とは、100点満点で、そのドメイン、ウェブサイトが、どれだけ引用、被リンクがあるかを測定した数値、点数です。
サイテーションフロー(CF)は、MajesticのデータベースにあるすべてのWebサイトと比較した、ターゲットWebサイトの相対的な被リンク人気を100ポイントまでの対数スケール(より高いほど強い)で示します。
単純なドメインのURLにリンクしているWebサイトの数に基づいて計算します。(参照:Majestic

運営履歴キーワード

運営履歴キーワード
 そのドメインが過去に運営していたカテゴリや説明を、簡潔に示しています。
リユース履歴がある場合、全く関係のないカテゴリやキーワードが含まれる場合があります。

例:不動産屋の後、定食屋さんの場合:土地/建物/不動産/東京都目黒区/賃貸/飲食/かつ丼/親子丼/福岡市博多区

運営履歴スクリーンショット

運営履歴スクリーンショット
 そのドメインが過去に運営していた際のスクリーンショットを表示しています。
WayBackMachineという過去のスクリーンショットを保存しているサイトから、画像を無作為に抽出し、表示しています。(参照:WayBackMachine

MOZ社(米国法人)

MOZ社(米国法人)
 過去に分析会社として、世界一だった会社。
今は、クローラーが回っていないサイトが多く、古いデータ、ウェブサイトの情報ならば、参考に出来る。
墜ちていった分析会社であり、挽回できるかがカギとなる。
(参照:MOZ

DA(ドメインオーソリティー)とは?

DA(ドメインオーソリティー)とは?
 DA(ドメインオーソリティー、Domain Authority)とは、100点満点で、ドメインのパワーを測定した数値、点数です。
AhrefsのDR(ドメインレーティング)と同義。

PA(ページオーソリティー)とは?

PA(ページオーソリティー)とは?
 PA(ページオーソリティー、Page Authority)とは、100点満点で、指定したURL(ページ)のパワーを測定した数値、点数です。
AhrefsのUR(URLレーティング)と同義。

ALEXA社(米国法人、Amazon傘下)

ALEXA社(米国法人、Amazon傘下)
 過去に分析会社として、有名だった会社。
ALEXAランキングという強い指標データが売りだった。
Amazonに買収されてから、大企業(東証プライムの中堅以上を目安)向けにサービスを展開していた。
中小企業や個人のマーケッターを相手にしなくなった。
InternetExplorerに、Amazonのツールバーが導入で来ていた時代は、エンドユーザーからの情報を蓄積していた。
今となっては、Chromeに取って代わられ、ALEXAは、データ収集が困難になってきていた。
過去に栄えていた分析会社。
2022年5月1日にサービスが終了した。

Ahrefs:0.99%
ALEXA:0.04%

と健闘していたが、今ではその差は開く一方。

ALEXAランキングとは?

 ALEXAが展開している全世界でそのサイトが何位であるかランキング化している指標。
Ahrefs社のAhrefsランキングと同じ概念。

ボット、クローラー各社の勢力図

ボット、クローラー各社の勢力図
 ボット、クローラーの各社の勢力図になります。
クロール数が多ければ、分析能力が高いと言う事にはなりません。
クロール数が少なくて、分析能力が高いと言う事もありません。
商用ボットとして、Ahrefs社、Semrush社よりクロール数が多い事が、見て取れます。
取引先が、Semrush社のツールを使っており、Arehfsの方が優秀と、お話を伺ったことがあります。
私自身、活用したことがないため、将来的に使ってみて、感想を述べたいと思います。

出典:imperva 記事「A Closer Look at the Most Active Good Bots」

更新履歴

第1稿投稿 2023年4月11日 19時50分
第2稿更新 2023年4月28日 22時00分(図解説明追加19枚、見出し「ボット、クローラー各社の勢力図」のコンテンツ追加)
第3稿更新 2023年4月29日 19時10分(誤字脱字修正)
第4稿更新 2023年10月20日 11時05分(アイキャッチ画像の誤字脱字修正)
第5稿更新 2023年10月20日 11時40分(誤字脱字修正)
第6稿更新 2023年10月22日 11時00分(アイキャッチ画像の誤字脱字再修正)