2026年1月13日、商船三井さんふらわあの新造フェリー「新さんふらわあ さっぽろ」の就航初日に乗船した。大洗から苫小牧へ向かうこの航路が開設されてから40周年にあたる節目の日だ。LNG燃料を採用した環境対応の新造船で、大洗港を夜の19時45分に出港し、翌14日の午前中に苫小牧へ到着するおよそ19時間の航海になる。
プレミアム客室(7F・7A19号室)を確保し、Canon EOS R6とXperia 1 IIを持ち込んだ。乗船後に甲板へ出てみると、西の空に彗星C/2024 G3(アトラス彗星)が見えていた。就航初日に彗星が重なるという、なかなかない機会になった。
1.大洗港フェリーターミナル外観
大洗港のフェリーターミナルに到着したのは出港数時間前だった。建物正面には「LNG燃料フェリー フェリー新造船就航」の祝幕がかかっており、就航の特別感が漂っていた。ターミナル内では乗船手続きをする旅客が行列を作っていた。
1.大洗港フェリーターミナル外観
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2.大洗-苫小牧航路40周年と就航記念パネル
船内エントランスに置かれた記念展示。「首都圏→北海道 定期フェリー航路 40周年記念」のパネルと、2026年1月13日の就航初日を記念するさんふらわあ さっぽろのパネルが並んでいた。40年の歴史と新しい始まりが、ひとつの空間に凝縮されていた。
2.大洗-苫小牧航路40周年と就航記念パネル
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3.さんふらわあさっぽろ全景
夕暮れの空を背景に佇む「さんふらわあ さっぽろ」の全体像。白い船体に赤いひまわりのエンブレムが目を引く。実際に間近に立つと、その大きさに圧倒される。
3.さんふらわあさっぽろ全景
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4.SUNFLOWER-SAPPORO船名
船首部分に記された「さんふらわあ さっぽろ / SUNFLOWER SAPPORO」の船名。上部には「大洗 一 苫小牧」の航路名も刻まれている。新造船ならではの白さが清潔な印象だった。
4.SUNFLOWER-SAPPORO船名
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5.乗船券(プレミアム7F客室)
名前入りの乗船券。新さんふらわあ さっぽろ、26/01/13・19:45出港、大洗→苫小牧、プレミアム、7F・7A19と記されている。就航初日の便に乗れたのは、早めに予約を入れていたからだ。
5.乗船券(プレミアム7F客室)
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6.車両デッキへの乗り込み
大洗港のゲートを通り、車両デッキへ乗り込んだ。新船のデッキはきれいで、照明もしっかりしている。乗用車が次々と整列していく光景は、長距離フェリーならではのスケール感がある。
6.車両デッキへの乗り込み
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7.プレミアムキャビン全景
7A19号室に入室。ツインのベッドが2台並ぶゆとりある客室で、フェリーというよりホテルに近い雰囲気だ。天井も高く、19時間の航海を快適に過ごせる空間になっていた。
7.プレミアムキャビン全景
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8.プレミアムキャビンのデスク環境
デスクにノートPCを展開した。フェリーの長時間移動は、作業もできる移動時間でもある。ノートPCを2台並べ、航海中に仕事を進められる体制を整えた。
8.プレミアムキャビンのデスク環境
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9.船内フロアマップ
新さんふらわあ さっぽろの全フロアを示す案内図。1〜4階が車両デッキ、5〜7階に客室・レストラン・ロビーが集まっている。新造船だけに、案内図も見やすく整理されていた。
9.船内フロアマップ
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10.船内ロビー
5階のロビー空間。白を基調とした広い通路にオレンジのカーテンが差し色として映える。船内とは思えないほど広く、清潔感があった。
10.船内ロビー
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11.エレベーターホールの羅針盤
エレベーターホールの床に描かれた羅針盤のデザイン。「FORE・AFT・STARBOARD・PORT」という航海用語が刻まれている。こういう遊び心のある内装が、新船の雰囲気をよく表していた。
11.エレベーターホールの羅針盤
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12.今回の機材(Canonレンズ3本)
今回乗船で持ち込んだCanon EOS R6のレンズ。RF200-800mm F6.3-9 IS USM、RF100-400mm F5.6-8 IS USM、RF24-105mm F4-7.1 IS STMの3本体制だ。彗星撮影と夜景を想定した構成で、荷物はかなりの重さになった。
12.今回の機材(Canonレンズ3本)
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M1.出港前のさんふらわあさっぽろ(動画)
出港前の様子を記録した動画。大洗港のゲート付近から、さんふらわあ さっぽろを映している。
[動画:YouTube アップロード後に埋め込み追加予定]
13.夜の大洗港ゲートと星空
乗船後、甲板へ出た。まだ出港前の大洗港。上空には星が出ており、入出港用のゲート構造物が照明に照らされている。この空の透明度ならばと、期待が高まった。
13.夜の大洗港ゲートと星空
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14.彗星C2024G3とフェリーデッキ
西の空低く、彗星C/2024 G3(アトラス彗星)が見えた。フェリーのデッキ手すりを前景に入れ、彗星の尾が伸びる構図でシャッターを切った。就航初日のデッキで彗星を撮るという、なかなかない場面だった。
14.彗星C2024G3とフェリーデッキ
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15.彗星C2024G3クローズアップ
望遠端で彗星に寄った。彗星核から上方に伸びる尾がはっきりと写っている。フェリーが揺れる中での長秒撮影は難しかったが、なんとか捉えることができた。
15.彗星C2024G3クローズアップ
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16.出港(蒸気と港町の夜景)
19時45分、いよいよ出港。機関からの蒸気が夜風に流れ、大洗の街の灯りを背景に立ち上る。大洗の夜景がゆっくりと遠ざかっていった。
16.出港(蒸気と港町の夜景)
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17.デッキから見る夜の大洗港
甲板から振り返ると、長いデッキの先に港の灯りが見える。星空と遠くの明かりが水面に映り、静かな出港の瞬間を記録できた。
17.デッキから見る夜の大洗港
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M2.さんふらわあさっぽろ出港(動画)
大洗港を離れる瞬間の動画。
[動画:YouTube アップロード後に埋め込み追加予定]
18.遠ざかる大洗の灯台
しばらく経つと、大洗の灯台が小さく見えた。夜の海に点る灯り。大洗を出た実感がじわじわとやってきた。
18.遠ざかる大洗の灯台
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19.東海第二原発(東海村の夜)
大洗を出て北上すると、東海村の方角に巨大な光の塊が現れた。東海第二発電所(日本原子力発電株式会社、茨城県那珂郡東海村白方)だ。出力110万kWの沸騰水型軽水炉(BWR)を擁し、1978年に営業運転を開始した。現在は再稼働に向けた審査手続きが進んでいる。大洗港から北へ約18km。夜の太平洋上からでも、敷地全体を照らす施設照明と設備のシルエットがはっきりと確認できた。この東海村周辺には東海第二に加え、廃炉作業中の東海発電所(東海第一)やJAEA(日本原子力研究開発機構)の研究施設も集積しており、日本の原子力技術の出発点となった土地でもある。
19.東海第二原発(東海村の夜)
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20.フェリーデッキと夜の海
甲板の手すりと夜の海。遠くには海岸線の光が続いている。フェリーが太平洋へ向けてゆっくりと北上していく感覚があった。
20.フェリーデッキと夜の海
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21.福島第一原発に接近
出港から3時間10分、22時55分ごろ。航路計算によると、この時点で大洗から約123km北上しており、東京電力 福島第一原子力発電所(福島県双葉郡大熊町・双葉町、37°25′N)まで残り約4kmの位置にあたる。雲間に星がのぞき、海岸線には複数の施設照明と赤い航空障害灯が点在している。廃炉作業が続く福島第一は24時間体制で照らされており、この光景もその一部だ。
21.福島第一原発に接近
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22.福島第一原発を通過
23時10分ごろ、大洗から約133km。東京電力 福島第一原子力発電所を6km北に通過した直後の位置にあたる。雲と沿岸の光が重なり、ドラマチックな構図になった。廃炉中の施設は昼夜問わず稼働しており、夜の太平洋からでもその存在感は伝わってくる。2011年の事故から15年、いまも1日2万人超が従事する現場をこうして海上から目にする体験は、移動の道中にして忘れがたい光景だった。
22.福島第一原発を通過
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23.福島第一原発 全景(400mm)
望遠レンズに付け替えて撮影した一枚。RF100-400mm F5.6-8の400mm端で捉えた福島第一原子力発電所の全景だ。施設の広大な広がりと、複数基のクレーンのシルエットが確認できる。廃炉作業のための重機が海上からも識別できる距離に、この航路は通過していく。
23.福島第一原発 全景(400mm)
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24.福島第一原発 廃炉クレーン(800mm)
RF200-800mm F6.3-9の800mm端でさらに引き寄せた。廃炉作業に使われる赤い大型クレーンが複数基並ぶ様子、そして原子炉建屋のシルエットがはっきりと確認できる。2011年の事故から廃炉作業が続く現場は、深夜でも明々と照らされている。動く船の上からの手持ちのため解像感は限られるが、海上からこの距離でこれだけ捉えられるのは800mmという焦点距離があってこそだ。
24.福島第一原発 廃炉クレーン(800mm)
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25.福島第一原発 遠景(800mm)
23時33分、さらに北上した位置から改めて800mmで振り返った。今度は施設全体が1フレームに収まり、5本以上のクレーンが一列に並ぶ構図になった。大洗から127kmの地点を通過してなお、20分後・20km先からでも廃炉現場の存在感は圧倒的だ。
25.福島第一原発 遠景(800mm)
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M3.夜の太平洋(動画)
夜の太平洋を行くデッキの様子をR6で記録した動画。
[動画:YouTube アップロード後に埋め込み追加予定]
26.原町発電所・南相馬市沖
23時32分ごろ、大洗から約147km。福島第一原発を22km北に過ぎ、南相馬市の真沖にあたる。赤い航空障害灯が点灯した高構造物は、東北電力 原町発電所(福島県南相馬市原町区、石炭火力・出力200万kW)の煙突だ。同発電所は東日本大震災で被災したが復旧し、現在も東北の電力供給を担っている。南にはこの約35分前に通過した福島第一原発が、北には相馬港・相馬火力発電所が位置する。大洗から苫小牧へ向かう航路は、日本の浜通りエネルギーインフラを一夜でなぞる海上ルートでもある。
26.原町発電所・南相馬市沖
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27.静寂の夜の海と流れる雲
深夜の甲板は静まり返った。雲が流れ、ところどころに星が顔を出している。海の広さと静けさが体に染み込んでくる夜だった。
27.静寂の夜の海と流れる雲
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28.撮影後のキャビン(レンズをテーブルへ)
長い夜の撮影を終えてキャビンに戻った。テーブルにはCanonのレンズが並んでいる。彗星を追いかけ、星空を眺め、夜の太平洋を撮り続けた一夜だった。
28.撮影後のキャビン(レンズをテーブルへ)
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M4.翌日の航海(動画)
翌14日、苫小牧に近づく航海の様子を記録した動画。
[動画:YouTube アップロード後に埋め込み追加予定]
おわりに
翌14日の午前中に苫小牧に到着した。就航初日という特別な日に、彗星撮影というおまけまで付いた乗船体験になった。プレミアム客室は移動中の宿泊先として申し分なく、新船の内装も清潔でゆとりがある。
大洗から北海道へのフェリー移動は、クルマを積める利便性と、この長い夜の航海の体験を含めて、また乗りたいと感じるルートだ。
撮影機材
- Canon EOS R6
– RF24-105mm F4-7.1 IS STM<br />
– RF100-400mm F5.6-8 IS USM<br />
– RF200-800mm F6.3-9 IS USM
- SONY Xperia 1 II
更新履歴
- 第1稿 2026年1月13日 12時00分
- 第2稿更新 2026年6月2日 13時00分
- 第3稿更新 2026年6月2日 14時00分
- 第4稿更新 2026年6月3日 12時00分

