リユースドメイン、ライトセンドとお付き合いのあるSEO事業者さんが、勝利を勝ち取るまでの物語です。
まず初めに状況を整理します。
競合他社は、
- 流入を拾うサテライトサイト
- ドメイン施策であるリダイレクト施策(100ドメイン以上)
- ドメイン施策であるサテライトサイトにドメインパワーのあるドメインを使う
- リスティング広告
- MEO施策(GoogleMapの表示最適化)
- 内部施策(ホワイトハットSEO、記事最適化、画像ファイルサイズ最適名など全般)
等を行っておりました。
競合として、この上ない、強者である相手です。
中古ドメイン、リユースドメインを大量に用いており、なおかつサブディレクトリ利用までしている猛者です。
「地域名+○○」で検索順位1位を目指す

狙う検索キーワードは、
- 地域名+○○
- ○○+地域名
で、検索順位1位を目指す事です。
私が、取引先の事業者さんとお会いした時は、検索順位3~4位で、苦戦されていました。
コンサルティング相談を受けながら、一緒に、1番になるための方法を模索しました。
競合は、サブディレクトリ貸しを利用していることが判明

私と取引先の事象者さんの佐藤さんとオンライン会議で、雑談をかなり含めて会議をしていました。
とある時、競合のAサイト、Bサイト、どちらもサブディレクトリですね。と発見しました。
その時の取引先の検索順位は、
1位:Aサイト
2位:取引先のホームページ
3位:Bサイト
でした。
詳細は、記事にまとめてあります。
中古ドメイン、リユースドメインの活用
新規登録ドメインに301リダイレクト施策

任意の好きな文字列の新規登録ドメインを使います。
メインサイトのドメインとなります。
生まれたてのドメインには、何の価値もないので、クローラーが頻繁に回って来ません。
そこで、リユースドメインを301リダイレクトする事により、被リンクを生み出します。
301リダイレクトによるSEO施策を、301リダイレクト施策と呼称します。
複数のドメイン、URLからの被リンクが付くことにより、任意の文字列で、ドメインパワーの強いドメインを運用する事が出来ます。
ただし、301リダイレクト施策に使ったドメインから、被リンク、ドメインパワーの権限移譲、相続されるまでに、最短で2週間、長くて2~3か月要します。
ドメインパワーが強いドメイン、例えば、DR60以上のドメインであれば、数日後に、Ahrefs上でも確認ができ始めます。
どんなにドメインパワーが強いドメインでも、被リンクのDRが50~80で埋まっている訳ではありません。
どうなるかというと、DR40台の被リンクは、2~3週間で、Ahrefs上で確認できるようになってきます。
さらに、DR30台の被リンクは、1~2か月で、Ahrefs上で確認できるようになってきます。
DRが低い、ドメインパワーが低いドメインは、クローリング頻度が少ないためです。
人気のある有名なサイト程、クローラーは良く巡回する構図のため、この点、頭に入れた上で、301リダイレクト施策しないと、勘違いしてしまう場合があります。
予算の問題があると思いますが、より効果を強く、早く望むならば、DR50~60以上のドメインをリダイレクト施策しましょう。
予算が十分になく、検証しながら進めたい場合、DR40~50台のドメインで、少しずつ効果測定していくのが良いかと思います。
中古ドメインでスタート

前項と反対であり、同じ施策の中古ドメインでスタートも出来ます。
わざわざ、ドメインの持ち得る資産を相続する必要がないため、即効性のある効果が期待できます。
その反面、メインサイトのサイト名とは、関連も連想も出来ない、外国語の文字列となることが、ほとんどです。
新規登録ドメインにリダイレクトと中古ドメインスタートは、理論上同義

理屈上、理論上、新規登録ドメインに301リダイレクトと中古ドメインスタートは、同じ意味です。
サイトが準備出来てから、サービス開始、運営開始まで、3~6か月以上、猶予がある場合、両社に差は、ほとんど見られないでしょう。
収益化を急ぐ場合、中古ドメインでスタートの方が良い場合があります。
ブランディングと相談し、決めていけば良いと思います。
クローラーの回る頻度により、中古ドメインでサイト作成の方が利点はある

欠点として、好きな文字列が選べないことです。
日本語ですらない、難解な文字列のドメインであったり、英単語のドメインであったり、様々です。
オウンドメディアやサテライトサイトを制作する場合、ある程度妥協できる場合があります。
特にサテライトサイトでは、ドメイン名の文字列は、重要視されません。
サテライトサイトの存在意義2か条

サテライトサイトとして、使う目的は、下記の2点があります。
- メインサイトで拾いきれない検索ボリュームを拾い、メインサイトへ誘導する
- メインサイトへリンクを向けることにより、サテライトサイトのドメインパワーをメインサイトに与える事が出来る
レッドオーシャンのガチ勢に挑む前提条件
話を戻しますと、競合他社は、ピンク系のコンテンツで
- サブディレクトリ貸しの利用
- 流入を拾うサテライトサイト
- ドメイン施策であるリダイレクト施策(100ドメイン以上)
- ドメイン施策であるサテライトサイトにドメインパワーのあるドメインを使う
- リスティング広告
- MEO施策(GoogleMapの表示最適化)
- 内部施策(ホワイトハットSEO、記事最適化、画像ファイルサイズ最適名など全般)
等、SEOに必要とも思われる、あらゆる手段を講じて、SEO施策を行っておりました。
ピンク系のカテゴリのため、広告宣伝費、SEOにかける金額も、一般的な広告宣伝費より、遥かに多いです。
さらに、活用出来得るあらゆる手段を使っており、こちら側が対抗するためには、同等以上に努力と施策を重ねる必要があります。
リユースドメインがコンサルティングする前の状況

サテライトサイト20サイト
取引先のSEO事業者様は、当然のことながら、
- 内部施策(ホワイトハットSEO、記事最適化、画像ファイルサイズ最適名など全般)
- 有料のSSL証明書、認証局のバナー表示
などは、完璧に対応されておりました。
その上で、サテライトサイトを20サイト程度運用されておりました。
その状態で、検索エンジン1ページ以内に入ることが多くなり、4位を取ったりする状況にまで成長していました。
更なる高みへ

SEO事業者様の顧客は、1番でなければダメとのことでした。
事業、営利活動を行う事業者では、狙うべきは、やはり1番ですね。
リユースドメインのコンサルティングが始まる
SEO事業者様のエンジニアの担当者様と毎月の定例会議を行い、意見交換を行うようになりました。
特別にコンサルティング費用をいただいているわけではなく、協業を行い、情報交換の上、一緒に一番を目指しましょうという関係です。
高ランクドメインの提供が始まる
SEO事業者様は、高ランクドメイン、ひときわDRが高いドメインを求めておりました。
DRとは、分析会社としては、世界一のクロール数を誇るAhrefs社のドメインの強さを示すレーティングです。
私も便宜上ドメインランクと呼称する事がありますが、ランキングではなく、レーティング(Rating)です。
ランキングだと、1位(数値:1)が一番高い事になり、対数指数の0~100段階の意味とは、本質でおかしくなります。
和製英語で、ドメインランクと言う用語を使う場合がありますが、分かりやすくするため、敢えて使う場合があります。
高DR(高ランクドメイン)の使い方
私が当時伝授していた使い方は、下記の通りです。
- 施策対象サイトであるメインサイトに301リダイレクト
- サテライトサイトに高ランクドメインを使う
- サテライトサイトに高ランクドメインから、301リダイレクト
SEO事業者様は、その当時
- 施策対象サイトであるメインサイトに高ランクドメインを使う
- サテライトサイトに高ランクドメインを使う
を実施されていました。
その状況では、競合他社に打ち勝つことは出来ず、試行錯誤しながら、悩まれておりました。
2022年のGW明けに、札幌の事務所に訪問する
2022年のゴールデンウイーク明けに、取引先のSEO事業者様の事務所がある札幌の伺いました。
コロナ真っ盛りでしたが、フェリー(大洗港-苫小牧港)を使い、別邸のある苫小牧に移動しました。
苫小牧市から札幌市までは、夏であれば、一般道で60分程度です。
5月末までの冬季期間は、積雪の関係で道道141号線である樽前錦岡線が使えないため、迂回して90分程度かかります。
SEO事業者様の担当者さん、代表者様と3人でブレインストーミングを行いました。
リダイレクト施策について、説明しました。
オンライン会議で、事前に301リダイレクト施策については、共有はさせていただいておりました。
実際の対面会議で、当社が検証した不動産サイトへの301リダイレクト施策の統計レポートを共有しながら、説明しました。
SEO事業者様の代表者様も、施策についての理論、仕組みをご理解いただきました。
その後、SEO事業者様による301リダイレクト施策が実施されるようになりました。
再度掲載しますが、ここで提唱した施策は
- 施策対象サイトであるメインサイトに301リダイレクト
- サテライトサイトに高ランクドメインから、301リダイレクト
になります。
検索エンジン2位~3位を安定して結果が出るようになる
数か月~半年の期間を経て、施策対象サイトであるメインサイトの検索順位が2位や3位が安定的に結果が出るようになりました。
- SEO事業者様の予算の都合もあり、いきなり数百万円~1000万円近いドメインを提供できた訳ではない点
- 301リダイレクト施策は、1~2週に1ドメインのリダイレクトを行うべきで、一気にやるべきではない点
などがあり、時間を要しています。
特に後者の一度に大量のドメインのリダイレクトは、検索エンジンから見て、あまり良い印象を持たれないため、一定の間隔を空けるべきです。
検索エンジン4位から1位になるために、提案した施策と結果
前項の施策を続けました。
- 施策対象サイトであるメインサイトのDRの上昇
- サテライトサイトのDRの上昇
- サテライトサイトの数を増やす
これらの要因が重なり、競合他社を打ち破り、検索順位1位の結果を出す事が出来ました。
総合的にSEO施策に成功したと言えるでしょう。
総論

SEO施策やマーケティング施策は、質と数の総和で、結果が出ます。
施策対象サイトであるメインサイトだけ、DRやTFを高くしただけでは結果はでません。
もちろん、ホワイトハットSEOである内部施策やディスクリプション(Description)やキーワード(Keywords)、サイトのコンテンツだけを良くしても、結果は得られません。
当然ながら、競合がいないブルーオーシャンであれば、1つや2つの施策で結果は出るでしょう。
しかしながら、経済的に熾烈に争っているレッドオーシャンであれば、武器が1つや2つでは、到底競合他社に打ち勝つことは難しくなってきます。
軽く施策手法を上げると、
- 内部施策であるホワイトハットSEO(記事充実化、読み込み速度向上など)
- 外部施策であるオウンドメディア
- 外部施策であるブラックハットSEO(サテライトサイト)
- 301リダイレクト施策
- EV認証のSSL証明書の使用による運営事業者の第三者機関の評価
- 逆SEO
- 被リンクの購入
- ネガティブSEO
- ハッキング、クラッキングによりスパムメール送信させ、IPアドレス、ドメインの価値を著しく下げる行為
など、多数の武器である手段があります。
後半3点については、推奨できる手段ではありませんが、競合が使ってこないとは断定できません。
特にハッキング、クラッキングによって、IPアドレスやドメインパワーが汚染されると、回復するのに、非常に多くの手間と時間的損失、経済的損失が発生します。
ウルトラサーバー(IP分散サーバー)を運営していて、この点に関しては、特に留意、注意を払っている分野です。
日本人は、セキュリティ意識が低い傾向がありますが、SEO施策で結果を出した後に、ウェブサイトを防衛するためにも、リソースを割くべき箇所です。
最後に、AhrefsのDRという指標を今回取り上げております。
リユースドメインとしては、DRの他に、Majestic社のTF、Ahrefs社のUR2.0についても、重要視して、ドメインの価値を数値化しています。
更新履歴
第1稿投稿 2023年6月20日 19時00分(序盤の見出しと記事コンテンツアップ)
第2稿更新 2023年6月27日 20時00分(中盤の見出しと記事コンテンツアップ)
第3稿更新 2023年7月8日 17時00分(後半の見出しと記事コンテンツアップ)
第4稿更新 2023年7月23日 14時20分(図解10枚追加)

