URLレーティングの算出方法と根拠
URLレーティング(以下UR、URL Rating)は、そのページであるURLが、どのくらいのスコアであるか、100点満点で数値化した指標です。
URが高ければ高いほど、そのページの価値が高いと言う事になります。
注意事項
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URは、ページ単体の指標になります。DRは、ドメイン単体での指標となります。
そのため、ahrefsのサイトエクスプローラーにウェブサイトのURLを入力すると、そのURLの指標、価値だけが出力されます。
例:https://reusedomain.com/ は、概要2.0のUR12、概要1.0のUR26です。
https://reusedomain.com/list/ は、概要2.0のUR2.2、概要1.0のUR10です。 -
指標の数値は、対数スケールです。
UR20からUR30にする事は、UR70からUR80にする事より、はるかに容易、簡単です。
逆にUR80からUR90にするためには、SEO施策には、かなりの労力と費用が必要となるでしょう。 -
URの算出には、内部リンク、外部リンクのどちらも加味されています。
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ahrefsのレーティング決定を行うアルゴリズムは、2つ以上のウェブサイトの間で、URやDRなどの評価、スコア、指標が、何度も交換されてしまう「リンクループ」を防ぐ仕組みを導入しています。
相互リンクで、リンク先に点数を加点、リンク元で、更に点数を加点という永久ループになるのを、阻止していると言う事です。 -
ahrefsのアルゴリズムは、スパムリンクなど、作為的、人為的に、URを上げようとする行為に対策を講じています。
そういった被リンクに関しては、算出式において、無効として、処理して、正しくあるべきURが出るよう調整されています。 -
URLのHTTP通信とHTTPS通信(SSLかどうか)において、違いはありません。
例:「https://reusedomain.com/ 」 と 「http://reusedomain.com/ 」の評価数値は同じです。
よくある質問
Q1.UR(URLレーティング)は、Googleのページランクと似ていますか?
はい、似ています。
Googleのページランク(Page Rank)と同様の指標です。
URLレーティング(URL評価、誤訳の和訳で使われる場合ありの「URLランキング」)を算出には、ページランクと同等の計算式を使用します。
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ウェブページ間のリンク数を数えています
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リンクの属性「NoFollow」を考慮します
→被リンクとして「DoFollow」のみ、DRやURへの影響を計算しているという意味 -
減衰定数(ダンピング・ファクター)があります
→意図的にスパムリンクなどから、被リンクの価値を得ようとする者に対する措置
参考:Wikipedia「ページランク」 -
広範囲のウェブサイトをクロールします。
→正確な指標価値を算出するために、リンク情報の構造データは、最も重要な要素だからです
Q2.なぜURを使うべきなのですか?
ページランクは、2013年に廃止されました。
今も、Googleの内部では、さらに細分化されたページランクが存在していると推定されます。
ページランクの順番で、Googleは、検索順位を作っていると考えられます。
なお、ページランクの計算式や数値は、Google以外に、知るすべはありません。
ahrefsが採用するURの計算式は、ページランクの計算式と準じています。
そして、URの指標数値とGoogleの検索順位には、高い相関があります。
ウェブサイトの被リンクの強さ、URLの価値、指標を数値化して、測定、観測するのに、ほぼ完璧な数値となっています。
Q3.URが2種類あるのは、なぜですか?
2023年2月現在、ahrefsのURには、2種類のURLレーティングが存在します。
1.従来のUR(レガシーUR、概要1.0、overview1.0)
2.新UR(概要2.0、overview2.0)
※ 従来のレポート(概要だが、概要1.0と呼称しておく)には、複数の欠点がありました。
そのため、概要2.0のURを新たに計算式を改善し、作り直しました。
Q4.URLレーティング(UR)の履歴は見れますか?
2022年8月から、参照できるようになりました。
以下のグラフが、URの指標数値の推移したグラフになります。
デフォルトだと、URのグラフは表示されないです。
以下のステップで、表示させて下さい。
1.日次グラフにセレクトボックスで変更する
2.「URL評価」にチェックを入れる
Q5.URLレーティング(UR)の履歴はAPI v3で取得できますか?
はい、取得できます。
APIドキュメントをご覧ください。
※ API v3は、エンタープライズプランでのみ利用可能です。
画像引用:ahrefs
新しいURって何?(独自記事)
新UR(UR2.0、URLレーティング2.0)は、概要2.0(Overview2.0)から採用されたURLの評価を100点満点で数値化したデータになります。
旧UR(レガシーUR)は、あまり参考にならない数値として、私も扱っていました。
高い方が良いけど、どちらかというと、DRの方が重要と見ていました。
そして、他社ではありますが、Majestic社のTF(トラストフロー、信用スコア)を見て、スパムリンクが多くないか、ざっくり把握していました。
2022年8月のahrefsのアップデートにより、新UR2.0のデータが1年近く蓄積されてきました。
新UR2.0は、MajesticのTF(トラストフロー)と同じように、そのウェブサイトのURLが、信頼に値するかどうかを数値化しています。
これは、Q1にある「減衰定数(ダンピング・ファクター)」の大きな実装により、スパムサイト、コメントスパムなどを認識しているためです。
不自然な形で得られた被リンクに関して、スパムサイトや、コメントスパムで得られていると断定されたら、URの計算には、あまり加味しないと言う事です。
これからは、新UR2.0とDRだけを見ておけば十分な時代に突入しました。
ウェブサイトのクロール数は、ボットの業界で、ahrefsが世界No1です。
より多くの情報を見たい方は、クロール数が不十分な事が多いですが、「Majestic」やその他の他社のツールも参考となるでしょう。
今までは、ahrefsだけでは、十分にウェブサイトの効果測定が出来ない部分がありました。
複数ツールを契約する余力がない方にとっては、ahrefsだけで、事が済むことになりましたので、朗報と言えるでしょう。
Googleのページランクとは?(独自記事)
Googleのページランクは、過去に存在していたGoogleを指しており、現在は表示されなくなった指標、パラメータです。
2013年まで、Googleのプラグインを入れることにより、ブラウザバー上で、ページランクが、0~10の11段階で評価されていました。
11段階とは言え、検索エンジンでの検索順位を図る資料として、最重要な指標として使われていました。
例として、ページランク5のサイトが、ページランク8のサイトより、上に表示されることは、検索キーワードによるが、ほぼないと言う事です。
本記事は、ahrefs社の「What is URL Rating (UR)?」の日本語翻訳です
本記事は、ahrefs社のWhat is URL Rating (UR)?の日本語翻訳を行っています。
必要に応じて、分かりやすい様、加筆を行っています。
翻訳者:中澤祐樹
初稿投稿:2023年2月23日