Impact #10の映像配信時におけるVSEO考察

視聴者数の推移グラフ

ゲーミングスタジオ『G studiohttp://gstudio1.com/』では、ゲーム配信を通してVSEO(
Video Search Engine Optimizaitio=動画の検索エンジン最適化)の実践を行っています。

今後もSEO事業を続けていく上で、より満足いく効果を発揮するためには、やはり映像分野は見逃すことのできないジャンルです。

あらかじめ仮説や理論を立てたうえで、実店舗であるゲーミングスタジオやYoutubeチャンネルにおける集客力と結び付けて実証していく形は、データも多く取れるため、チャレンジングですが非常に有益である試みだと考えています。

さて、実店舗のイベント集客でいえば、現在はありがたいことに常に上限受入数いっぱいまで予約をいただいている状態です。

町田という郊外型都市における繁華街の中心地に構えているアクセスの良さもありますが、どちらかといえば、現状はイベントの出演選手陣や、イベンター個々の持つファン集客力に依存していると考えています。

その動きが顕著に表れているのが、Twitterのフォロー/フォロワーの関係です。

2021年3月から運用を始めたGstudio公式Twitter(@GamingStudio21)は現在312フォローに対してフォロワーが475人。フォロー/フォロワー比率でいえば3:4と同率に近い形です。
こちらから選手やファンのアカウントをフォローしにいったりしているため、フォロー返しという形でのフォロワーも多いと見えます。

一方で、G studio内で開催している毎週金曜のメインイベントImpactのTwitter(@machida_Impact)は、1フォローに対してフォロワーが1,034人。フォロワー数がスタジオ公式よりも多いのはもちろんのこと、何よりもフォロワー比率が高く、ファンからの注目度の高さが如実に表れています。

こうした点から、現状はG studio自体に対するファン(フォロワー)よりも、イベントや出演選手の人気によって支えられている…というのが実際のところであると考えています。

これは決して悲観的な内容ではなく、むしろプラスとなる情報です。
弊社のように、eスポーツ界という新たな分野へ参入を果たした身であったとしても、しっかりプランニングを行ったイベント実施+ファン獲得力の高い選手のアサインによって、一定の集客力を得ることができた事例だといえます。
今後の事業展開や、イベンターおよび有名選手のアサイン基準としても用いることのできる指標ですね。

さて、 私が当日配信を回していた「Impact #10」では、映像配信内容によって同時視聴者数およびチャンネル登録者数がどう推移していくのかを検証すべく、 タイムコードと人数データを取得していました。

以下は、当日のTC(タイムコード)ごとの推移と、TC時点でどんな映像内容が配信されていたかという記録となります。

グラフ1.タイムコードと視聴者数の推移

※選手名は敬称略

19:49 (TC 0:19) 同時視聴者数:2084人
1回戦

20:04 (TC 0:34) 同時視聴者数:7508人
2回戦/ がくと VS つぼつぼ

20:14 (TC:0:44) 同時視聴者数:7508人
2回戦/WPRZT | Suinoko VS HIKARI(イベンター)

20:19 (TC 0:49) 同時視聴者数:6096人
解説 ※勝者プレーヤーバトル中の待機時間

20:30 (TC 1:00) 同時視聴者数:9133人
準々決勝(3回戦) /ザクレイ VS のほほ

20:40 (TC 1:10) 同時視聴者数:8391人
2回戦/SBI | KEN VS WPRZT | Suinoko

20:47(TC 1:17) 同時視聴者数:9406人
準決勝(4回戦) /GW | ザクレイ VS がくと

20:55 (TC :1:25) 同時視聴者数:10599人 チャンネル登録数2900人
準決勝(4回戦) /SBI | KEN VS アカキクス

21:17 (TC :1:47) 同時視聴者数:10836人
決勝戦(敗者復活戦前) /GW | ザクレイ VS KEN

21:20 (TC :1:50) 同時視聴者数:10748人
敗者復活戦 /HIKARI VS アカキクス

21:33 (TC :2:03) 同時視聴者数:9634人
敗者復活戦/アカキクス VS SBI | KEN

22:14 (TC : 2:44)同時視聴者数:12327人
本決勝戦(敗者復活戦勝者とバトル) /GW | ザクレイ VS KEN

22:16 (TC : 2:46)同時視聴者数:12109-8983人
優勝者であるザクレイ選手インタビュー

追加の考察材料として、当日のYoutubeアナリティクスが下記のものです。

ここで注目すべきは、グラフが跳ねている瞬間の動きです。

視聴者数の伸びや反応がよかったのは、 TC :1:47時点の【GW | ザクレイ VS KEN】の対戦です。本決勝戦を残している状態にも関わらず、人気選手同士の戦いということもあってか、コメントの反応・同時視聴者数の反応ともに著しい変化がありました。

個人的な主観を交えていえば、ザクレイ選手が出演しているときの視聴者数は目に見えて増えているように感じます。
Youtubeアナリティクス上でも、コンテンツの関心・興味関連のグラフが跳ねている瞬間には、大方ザクレイ選手の出演シーンとの関連性が強く見て取れました。

ザクレイ選手は 「Smash Record」という国内最大級のプレイヤーランキングでも常に上位にランクインしている人気選手ということもあり、ファンの強い支持を感じましたね。

試合の進行的にも、人気選手が最終戦まで残っている状況だったため、視聴者数は配信時間が進むほど右肩上がりに上昇を続けました。
これがもし、途中で人気選手が敗退してしまっていたとするなら、こうしたグラフの動きにはならなかったのではないかと仮説が立ちます。おそらく、視聴者数が増加したとしてもグラフの動きはもっと緩やかになるか、あるいは離脱者が増えた結果減少傾向を見せたことでしょう。
つまり、映像配信の人気が尻すぼみにならないためには、人気のあるコンテンツはなるべく後半までバランスよく残しておく必要があるといえます。

また、コンテンツとしての改善点もわかってきました。
試合の間の小休止や、解説タイムではどうしても視聴者の離脱などが見られているため、こうした時間をいかに有効活用しながら配信の勢いをそのままに維持するかという部分には一考の余地があります。

考察のまとめとしては、

  • 人気の高いコンテンツの配信時に視聴者からの反応は著しく上がる
  • コンテンツの人気が等しく配信チャンネルの人気とは限らない
  • 継続して人気の高いコンテンツを配信し続けることで、配信チャンネル自体にもファンが紐づく
  • 人気のあるコンテンツは後半までバランスよく配置する

以上のことが言えると感じました。